「緑茶」と「コーヒー」を1:1で混ぜて飲むだけの超簡単なダイエット
「理想の食事・運動療法……。いくら理論的に正しい方法を指導しても、実践できなければやせません」。
こう述べているのが、減量外来ドクターの工藤孝文先生。糖尿病やダイエット外来などの専門医として、たくさんの患者さんに体重コントロールの指導を行うなかで考案した、どんなに意志が弱い人でも実践できるダイエット法をまとめたのが『おいしく飲んでみるみるやせる 緑茶コーヒーダイエット』(工藤孝文:著)です。
やり方はとても簡単、お茶(特に緑茶)とコーヒーを1:1で混ぜたものを1日3杯、食直前に飲むだけ。
コーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸、お茶の茶カテキン、コーヒーとお茶の両方に含まれるカフェインは、それぞれ脂肪燃焼効果が高いことで知られています。お茶とコーヒーを混ぜることで、これら種類の違う成分が同じ濃度で摂取でき、相乗効果を持って効いていく。これが緑茶コーヒーダイエットの基本的なメカニズムです。
実際に工藤先生自身が試してみた結果、10カ月あまりで25kgの減量に成功。また、100人の患者さんが1カ月で平均マイナス6.2kgのダイエットに成功しています。
とはいえ食事のたびに緑茶とコーヒーの2種類の飲み物を作らないといけないとなると、負担に感じる人もいるかもしれません。でも、安心してください。コーヒーはインスタントでも市販品でもコンビニコーヒーでもOK! 緑茶もペットボトルの緑茶飲料でかまいません。
また、緑茶+コーヒーを毎日飲むのは飽きるという方は、紅茶+コーヒーの「紅茶コーヒー」、ほうじ茶+コーヒーで「ほうじ茶コーヒー」など、アレンジしてもいいでしょう。また、「おからパウダー」と「緑茶コーヒー」を組み合わせる「おからパウダーコーヒー」もおすすめ! おからには、やせホルモンと呼ばれる「アディポネクチン」の分泌を高める働きがあります。
ダイエットのために何かを「やらなければいけない」と思うと、どうしても続けるのが苦痛になります。ダイエットは継続が何よりも大事。上手に市販のものを取り入れて、継続してみましょう。
“オイル”と“具材”を工夫して、「パスタ」でやせる
「パスタを食べると太る」。こうしたイメージを持っている人は多いかもしれませんが、「パスタは他の炭水化物に比べて、血糖値の上昇・下降がゆるやかで(GI値が低い)、その結果脂肪が蓄えられにくい」ということが科学的に証明されています。つまり、白米やパンのかわりにパスタを食べることで、無理のないダイエットが可能になるのです。
そこで、パスタのやせる食べ方と簡単で美味しいダイエットレシピをまとめたのが『やせるパスタ31皿』(スギアカツキ:著)。ここでは、パスタでやせるための、“オイル”と“具材”の正しい使い方についてご紹介します。
「オイル」でダイエット効果を高める
パスタに使われるオイルといえば「オリーブオイル」が定番ですが、カロリーを気にしてノンオイルにしている人もいるでしょう。
しかし、食用油をパスタと一緒に調理すると、糖質の吸収をゆるやかにしてくれる効果があります。つまりパスタをそのまま食べるよりも、オイルを利用することでより太りにくい食べ方となるのです。もちろん、使いすぎはよくないので適量(1食あたり大さじ1~2杯程度)を守りましょう。
どのオイルにも同様の効果がありますが、オリーブオイルには心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを下げるといった健康効果もあるのでおすすめです。
使う具材の量を通常の2倍以上にして、満腹感をアップさせる
一般的に認知されているパスタ1食100g(乾麺)は、白米に重量換算するとどんぶり飯1杯分の重量と同じに。そのため、1食分のパスタの量を70g(乾麺)にすることで、茶わん1杯の白米とほぼ同じ糖質量にでき、ダイエットに適した分量になります。
しかし、1食70gだと物足りなく感じる人も多いでしょう。そこでポイントとなるのが「使う具材を従来の2倍以上」にするということ。これは、パスタ全体のボリュームアップにつながるだけではなく、噛む回数も増えるため、満腹感を得ることができます。
さらに、肉や魚、豆類などに含まれる、筋肉のもととなる栄養素「タンパク質」と、野菜やキノコ類、海藻類に含まれる「食物繊維」を重視して食材を選ぶと、ダイエット効果が高くなります。
筋肉が増えると基礎代謝や消費カロリーも増えるため、脂肪が燃焼しやすくなります。また食物繊維はオイルと同様に糖質の吸収をゆるやかにする効果をもちます。そのため、満腹感を得ながらストレスなくダイエットを続けることが可能になるのです。
食べたものをなかったことに!? 「帳消し」ダイエット
『好きなものを食べながら健康的にやせる 帳消しダイエット』(髙橋弘:著)
「食べながらやせる」をかなえるのが、ハーバード大学元准教授で人気ダイエット外来の医師・髙橋弘先生が教えてくれる「帳消し」ダイエット。これは摂りすぎた糖質や脂肪を、食べる順番ややせる食材を工夫することで、できるだけ「なかったこと」にするダイエット法です。
「モンスターカロリー」と「ゾンビカロリー」の帳消しが成功の鍵
好きなものを食べながら行なうダイエットには、2つの強敵がいます。それは「モンスターカロリー」と「ゾンビカロリー」です。
高カロリーの食材に、さらに高カロリーの食材を加えて作られた食べものが「モンスターカロリー」。丼ものや麺類、ピザ、揚げものといった、おいしくて好きな人も多いけれどカロリーが高く、ダイエットにとってはまさに化け物(モンスター)のような存在です。
「ゾンビカロリー」は栄養価が低い、もしくはゼロなのにカロリーが高い食べものたち。カップ麺やケーキ、菓子パンなどです。これらはカロリーがあるのに「栄養」という実体がないので、「ゾンビカロリー」と髙橋先生は呼んでいます。ゾンビカロリーは満足感があまり得られないため、食べすぎにつながりやすく、モンスターカロリーと同じかそれ以上に危険です。
この2大強敵を次に紹介するメソッドを使い、ピンポイントで「帳消し」すれば、ダイエットの成功率は格段に上がります。
「食べる順番」でダイエットの強敵を帳消し!
モンスターカロリーとゾンビカロリーを撃退するうえで、大切なのは「食べる順番」です。
たとえば空腹時にモンスターカロリーを口に入れると、胃腸があっという間に糖質を吸収して血糖値や中性脂肪が急激に上がり、太りやすくなってしまいます。そこで血糖値の急上昇を押さえて、肥満ホルモンの分泌を防ぐために「食べる順番」を変えることが重要です。
そのポイントは、温かい野菜スープ、野菜サラダ、キノコ類、海藻類を先に食べること。そうすることで食べものの消化と吸収がゆるやかになり、血糖値の上昇が抑えることができます。
たとえば高脂質&高カロリーのコンビニ弁当にはこうしたおかずを追加しメインの前に食べれば、帳消しダイエットになります。この方法は、栄養バランスが悪いために、代謝が落ちて太りやすくなるゾンビカロリーの帳消しにも有効です。
また野菜や海藻類などの食物繊維から先に食べると、ある程度お腹が膨らむので食べすぎを防げます。たとえば、から揚げなら先にのりを食べる、、ラーメンなら麺を小皿に分け具の野菜から食べるなど、順番を意識すれば我慢しなくても食後の血糖値の上昇がおさえられ、太りにくく、やせやすくなるのだそうです。
ダイエットがうまくいかない2大要因「続かない」と「リバウンドしがち」を解決する、帳消しダイエットは正月太りの救世主となるはずです。
以上、どの飲み方・食べ方も、今日から取り入れられるダイエット法です。「我慢」するだけのダイエットは卒業して、楽しく体重を落としてみませんか? ぜひ気になるメソッドをチャレンジしてみてください!