グラフィック(グラフィック広告)の要素とワークフロー
グラフィックで用いられる主な要素
次に、本記事冒頭の写真から作られた架空の化粧品のグラフィックをサンプルとして、印刷された広告の要素をみてみましょう。
それぞれの要素について解説すると、以下のようになります。
- キービジュアル:その広告で伝えたい商品やメッセージを表現するビジュアル要素
- キャッチコピー:広告もしくは商品のコンセプトを表すフレーズ。キャッチフレーズやキャッチとも
- リード:キャッチコピーを補足する短い文章
- ボディコピー:商品の具体的な特徴など、詳細やメリットを伝える文章
- ロゴタイプ:広告している商品名や企業名。短いメッセ―ジ(ショルダー)を組み合わせることもある
- タグライン:企業やブランドの姿勢を表すフレーズ
もちろん、これらの要素がすべて含まれているとは限りません。たとえば、コミックや写真集ではない文字主体の書籍を宣伝するポスターやPOPなどでは、キャッチコピーがそのままキービジュアルを兼ねるなど、広告する商品の性質などで変わることもあります。
グラフィックができるまで
動画広告は提案段階と製作段階に分かれて進行していましたが、この流れはグラフィックでも変わりません。ビデオコンテやストーリーボードの代わりに「カンプ(デザインカンプ)」と呼ばれる完成イメージを提示し、クライアントへのプレゼンを経て実制作に入ります。
具体的には、制作部門クリエイティブディレクター(CD)を中心にアートディレクター(AD)やデザイナー、コピーライターのアイデアをまとめ、場合によっては協力会社の手助けを仰ぎつつカンプに落とし込み、プレゼンを行います。実制作における印刷作業自体は印刷会社が行い、あがってくる校正・色校正を見て修正を重ねます。