Work2. トントンのリズムをつかう
みなさんは誰に教えられるまでもなく、赤ちゃんの背中をトントンしていますよね。これはタッピングというストレスケアの方法のひとつです。赤ちゃんが興奮しているときは指や手のひらをつかって、体を軽く叩いてあげましょう。
トントントン。一定のリズミカルな刺激はとても簡単な方法なのに、自然と私たちの心を落ち着かせてくれます。
1. てのひらを丸くしてお椀のような形にしてみましょう
2. リズミカルに軽く叩きましょう
3. 背中をトントンする場合は背骨をはさんで、左右交互にもやってみてください
Work3. ふくらはぎをあたためる
冬に暖房の効いた電車に乗って座席に座ると眠くなりませんか? 私たち人間は、足元を温めると眠くなるようです。
同じように、寝る前に、赤ちゃんの足元やふくらはぎをあたためると寝つきがよくなります。といっても、もともと赤ちゃんの足は冷えているわけではないので、ママのあたたかい手でふくらはぎを包み込む程度で十分です。もし冷えていると感じたときにはドライヤーをつかったスキンタッチという方法もあります。
Work4. 言葉や動作をつかう
寝かしつけに困っているママなら、『おやすみ、ロジャー』(カール=ヨハン・エリーン:著・飛鳥新社)という絵本をご存知かもしれません。この本は、エリクソン催眠や自律訓練法、アファメーションなどの心理療法が物語の中にちりばめられた絵本です。
リラックスするセリフの連続で、『おやすみ、ロジャー』を読み聞かせていると、子どもはもちろん、読んでいるママやパパも眠くなってくるのだとか。でも実際に毎晩『おやすみ、ロジャー』を読むのは飽きるし、しんどいですよね。そんなママのために、この絵本のエッセンスを赤ちゃんへの言葉がけに応用してみます。
1. ゆっくりしたテンポで話す
「○○ちゃ~ん、きょうはね~、と~ても楽しかったね~。ママとぐ~すりおやすみしようね」
寝かしつけのときには、赤ちゃんがリラックスできるよう、なるべくゆ~っくりしたテンポで話をします。ママ自身もゆっくり話すことで、考えるスピードも低下し、頭の中がしずまります。すると心が落ち着き、それが赤ちゃんにも伝わるのです。
2. あくびをしましょう
「あ~あ」とあくびのマネをしてみましょう。
口を大きく開けて、たくさん息を吸って、「あ~あ」と吐き出すのです。不思議なことに何度かやっていると、本当のあくびが出るようになります。そして、あくびは赤ちゃんにもうつります。あくびをすると自然に深い呼吸になり、眠りに誘われていくのです。
3. 眠くなる言葉を使う
「あたたかいね」「ふわふわだね」「安心だよ」「ゆるゆるしよう」「力が抜けて」「ぐっすり」「楽に」「だらんと」……。
言葉を口にしたときや耳にしたとき、私たちの脳はその状態をイメージします。そして、そのイメージ通りに体は反応するのです。「言葉」の体に対する影響は、あまり知られていませんがとても大きいのです。赤ちゃんはもちろん、その言葉を口にするママも、ついついイライラしていた気持ちを、落ち着けることができます。
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「寝かしつけ」といっても、面倒なスケジュール管理や長期のトレーニングは必要ありません。ママと赤ちゃんでリラックスして、寝る練習をはじめてみませんか? さらに一歩進んで、赤ちゃんが1人で眠れるようになる最短2日の「ねんねトレーニング」の具体的な方法も書かれているのが『赤ちゃんが夜早く、長く眠る かんたん ねんねトレーニングBOOK』(伊藤かよこ:著)。いま困っているすべてのママ・パパに読んでほしい一冊です。