悲観的結論へと一気に飛ぶ

今の事態がもっと悪くなる
この先悪いことが起こるなど
未来を悲観的に飛躍して考えてしまう
135凹まない

過大に考え、過小に評価する

自分の失敗や悪いところを過大に考え
自分の成功やよいところを過小に評価してしまう
逆に他人に対しては反対に考えてしまう
137凹まない

感情を根拠にする

その時の自分の感情をもとに、
自分がそう感じているのだから
それが事実であると考えてしまう

139凹まない

悪い考え方がいつの間にか「当たり前」になってしまう

靴磨き屋の頃の話に、なりますがね。

ある日、外反母趾に悩んでいるというOLのお客さまがいらしたんです。そのお客さまの靴底を拝見しましたら、つま先全体がひどく減っていたんですよ。

このお客さま、「いつも前へつんのめるようにして、歩いていらっしゃるんだな」と。わたくし、すぐに気づいたんです。靴底には、歩き方の「クセ」が表れるんです。

蟹股歩きばかりしていると外側が減り、内股歩きばかりしていると内側が減り、足を引きずった歩き方ばかりしていると、片方だけが極端に減る……、といったように。そして、次第にそのクセが、自分にとって当たり前の歩き方に、なってくるんですよね。

115凹まない

このお客さま、他にもいろんな靴を持って来られたんですがね、すべてが同じようになっていました。おかしな歩き方がクセになっていますので、どんな靴を履いても同じようになってしまうんですね。

じつは考え方も同じでして。いつも同じような考え方のパターンを繰り返していると、それがクセになってしまうんです。そしてそのクセが次第に、自分にとって当たり前の考え方、つまり考え方のスタイルになってくるんです。

いいクセならいいのですがね。おかしな考え方のスタイル……つまり「非理性的な考え方」のスタイルがクセになってしまうと、心に何らかの不調をきたすんですよね。おかしな歩き方のクセが身体のどこかに不調をきたすのと同じように、です。

自分にとって何か悪いことが起こった時、「いつも自分には責任がなく、他人に責任がある」という考え方ばかりしていると、「私はいつでも悪くない」という考え方がクセになってしまうんです。

そうすると、そういう場面では毎回そんな考え方をしてしまいます。

自分の営業チームの成績が悪かった時は、「私は悪くない。他の人がもっと頑張らなかったからだ」。大切な花瓶を割ってしまった時は、「私は悪くない。こんなところに花瓶を置いた人が悪いのだ」という具合に。

そして、いつもイライラが収まらなくなってしまうんです。
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まずは「考え方のクセ」を知ることが大切

このように、考え方にクセがついてしまいますと、自分にとってよくない出来事が起こったとき、こころのメガネは自動的に「非理性的な考え方」で出来事を処理します。その結果、毎回「いつもイライラする」「いつも不安だ」といった、同じような心の不調をきたすようになるんです。121凹まない

外反母趾のお客さまもそうでしたが、不調が出たらその不調を治すことだけを考えてしまい、なぜそうなったのかは考えないんですよね。その歩き方がクセになっていますので、歩き方自体が「おかしい」とは思わず、それが不調の原因であると気づくのが非情に難しいのです。

考え方も、同じでして。考え方のスタイルが「おかしい」とは思わないので、それが「心の不調の原因である」と気づきにくいんですよね。心の不調を治すには、まず自分が「おかしな考え方のクセがある」ということに気づくことが大事なんです。



「考え方のクセ」を知ることは、「感情の原因」を知ることです。繰り返す「イライラ」や「悲しみ」にお悩みの方は、ぜひ本書をご覧ください。

悩みの正体を知った後はいよいよ凹まない心をつくるための方法です。エーリスは「こころのメガネみがき屋」で、みなさまのお悩み解決のお手伝いができるようお待ちしております。