4.クロージング──「良い印象」の理由を自分で語らせる

プレゼンが終わり、検討の時間に。そう、クロージングです。ここでひと押しすれば契約にこぎつける……! と思うと、前向きな言葉に対してついこう言ってしまいたくなりませんか?

お客様「良さそうですね」
説明型「そうでしょう」

しかし、これでは会話が途切れてしまう可能性が高く、「契約をしよう」という想いを前進させるには至りません。一方で、質問型営業マンは次のように言います。

お客様「良さそうですね」
質問型「どのようなところがですか?」

「良い」と感じたところを話させることで、お客様自身に「良い」という印象の裏付けをしてもらうのです。大切なのは良いものを選んだという納得感です。この質問は、その納得感を生み出すワザと言えます。

どんな場面でも「質問型」は使える

質問型の営業方法は、部下と上司の間、夫婦の間、親子の間などの普段のコミュニケーションでも応用できます。

大切なことは押しつけるのではなく、相手に納得してもらったうえで動いてもらうことです。

強い言葉を言えない、口下手でうまく言葉が出てこない、自分の想いを伝えるのが苦手……。まだ営業に慣れていない新人や若手はもちろんのこと、コミュニケーションに悩んでいる人たちにとっては、「質問」はとても有効な方法です。

なかなか結果が出ずに悩んでいる営業マンは少なくありません。「質問型トーク」は、そんな悩みを解決するかもしれない1つの方法です。もしあなたが悩める営業マンなら、試してみる価値はありそうです。「売れる営業」に変わるきっかけになるかもしれませんよ。