「段取り」がうまい人はチームワークを乱さずに残業ゼロ
日本人は仕事が終わらなければ残業をすればいい、早く終わらせるために人員を増やすという考え方をしてしまうため、日本企業は世界の中でも生産性が低いとされています。しかし、だからといって「私は生産性を意識するから、残業はしません」と段取りを自分勝手に進めていくと、チームワークが乱れてしまいます。
「和」を大切にする文化のある日本で、チームワークを意識し、かつ残業をしないためには次の3つのポイントを意識しましょう。
ポイント1. 前もって予定を上司や同僚に知らせておく
報・連・相で、前もって仕事の予定を同僚に伝えることは大事ですが、それはプライベートの予定も同じです。仕事上のチームにもこうしたいので協力をお願いしますと、前もって伝えておくことは大切です。チームの皆に自分の希望を伝え、協力を依頼するのです。
ポイント2. 忙しいときに、とにかく率先して、周りを助ける
人は自分のことを助けてくれた人が困っていたら、お返しに助けてあげたくなるものです。「与えるのが先、受け取るのは後」の精神で、率先して周りを助けていれば、自分の都合で残業できないときがあっても誰かがカバーしてくれるでしょう。
ポイント3. 成果を自分自身できちんとアピールする
能力の高い人は、自分の成果のアピールをすることが上手です。それも、ただ単にアピールするのではなく、誰にでも認めてもらえる手順を踏んでいます。それは野田氏によると以下3つのステップだそうです。
1. こうなる、こうすると宣言をする
2. その宣言は、数値が入っていて、評価しやすいものにする
3. 誰が見ても結果が出ていると思えるように、数値目標をクリアする
(本書55ページより)
このステップで成果をわかりやすくアピールすれば、周りの人は、それを認めざるを得なくなります。成果を出していれば無駄な残業をしなくても周囲が納得し、チームワークを乱すこともない。これも、いい段取りの結果といえます。
「待ち時間」でわかるあなたの段取り力
最後に、みなさんの「段取り力」を知るための、簡単なテストをご紹介します。
会社のランチ時に、入ろうとしたお店の長い列にうんざりした経験があるでしょう。「ランチ難民」といえるこの状況で、段取り力のある人はどういった行動をとるのでしょうか。
1番段取りが悪い人は、とにかく列に並んで待っています。その次の少しだけ段取りがいい人は、列で待つぐらいなら他に行くか、待ち時間を有効活用します。たとえばお目当てのお店が混んでいたら、他のお店にいく。または、待っている時間を本を読むなどして有効にすごします。しかし、これではまだ段取り達人とはいえません。
段取り達人は待ちません。というよりも、混んでいるというのは、想像がつくことなので、待たないように事前に工夫します。ポイントは「前もって」、「ずらす」ことです。飲食店など、混むことが予想できるものなら、「前もって」予約する。または、時間帯を「ずらす」というのが最も有効です。
もちろん、職場の事情で難しいこともありますが、どうすれば待たずにすむかを考える人が段取り上手。ひいては人生上手になるのです。