語られたのはアフリカビジネスのウラ・オモテ、これからの可能性、2人の出会い、「DMM.Africa」立ち上げの経緯など。起業や海外でのビジネスに興味のある聴衆も交え、アツく盛り上がりました。
ここでは、そのイベントの一部を前編、後編に分けてお届けします。
金城拓真 氏/沖縄県生まれのアフリカ起業家。アフリカ9カ国で、50社以上の企業経営(金取引、不動産、運送業、金鉱山運営、ホテル等々)に携わる。20代にして「年商数百億円」を実現した、日本における「アフリカン・ビジネスの第一人者」のひとり。
亀山敬司 氏/DMM.com 創業者、会長。アフリカへの一人旅をきっかけに、昨年「DMM.Africa」を立ち上げる。
後編「金城拓真×亀山敬司のアフリカン・ビジネス・トーク」
(前編「金城拓真が語るアフリカン・ビジネスのウラ、オモテ」はこちら)
司会:それではここから、昨年「DMM.Africa」を立ち上げた亀山会長をお招きしてのスペシャル対談に移りましょう。亀山会長、お願いします!
(会場拍手)
まずは金城さんから、亀山会長との出会いについてお話しください。
タンザニアで亀山会長と焼きそばを焼く
金城拓真氏(以下、金城):ぼくがアフリカにいるとき、知人のある社長さんの紹介で、アフリカに一人旅に来ていた亀山さんと会うことになったんです。ジンバブエでしたね。
それで一緒に食事してたら「金城くん、あしたどうするの?」って聞かれて。少し観光してからタンザニアに戻ります、と答えたら「じゃあ一緒に行くよ」と言い出した(笑)。
そのときはちょうどタンザニアで「日本人夏祭り」というのがあって、ぼくはもともとそこで焼きそばを焼く予定だったんですが、亀山さんが「おれも焼く」という(笑)。で、2人で焼きました。
そのあとの二次会が、ある商社の現地法人の社長さん宅であったんですが、そこで2人とも酔いつぶれて寝てしまった。それが最初の出会いですね。
亀山敬司(以下、亀山):ぼくは3、4年に1回一人旅をするんですが、そのときは会社とかみさんに頼んで、自分探しに行ってきます、という感じでたまたまアフリカに行ったんです。だからまずは仕事のことなんか考えずに、ジンバブエとかボツワナの奥地に入って、ライオンとかキリンとか見ながらブラブラしてました。
ハッタリじゃなかった金城さん
亀山:旅をしながら、そろそろ仕事のことも考えなきゃいけない、いや仕事以外の人生もあるぞなんて考えてたわけですが、最後の3日間で金城さんに会っていろいろ話をしたら、すごく景気のいい話をするわけ(笑)。アフリカで400億だなんて言うから、このアンチャンで400億なら、おれだったら4000億くらいいくかな、なんて思って(笑)。いきなりスイッチが入っちゃった。
最初はハッタリだけの男かな、なんて思ってたんだけど、一緒に焼きそば焼いてたら政府の偉い人なんかが来るし、「亀山さん、もうB to BとかB to Cは古い。これからは B to G ですよ」なんていう。GovernmentのGね。
それ聞いて「カッコいいー」って思って(笑)。日本じゃなかなか政府とどうこうなんて考えないから。特にわれわれのような新参者の企業は。偉い人に会う機会も少ないしね。
でも、タンザニアにわずか3日いる間にいろんな要人に会えた。これはつまり、日本の戦後すぐのような、アメリカ人だったら日本の要人に誰でも会えるという、そういう時期なんですね。
金城:そうですね。ただアフリカ全部がそうではなくて、例えば南アフリカ共和国なんかはぼくらの中ではヨーロッパって呼んでるくらい発展していて、新参者がお金持って入っていってもあんまり意味がないマーケットなんです。昔からのコネがモノを言うから。でもほかの国は大体そんな感じですね。