賢い選択ができる人は、課題のユニークさを際立たせる問いかけを意識的に行います。同書ではこれを「賢問」と呼んで、その例を紹介しています。参考にしてください。

賢問リスト

□レディメイド選択をして、違いを見落としていないか?
□セルフメイド選択をするために、場の設定はしたか?
□主役は誰? どこ(場所)? いつ(時間)?
□他との違いは何か?
□特徴は? 特長は?
□現時点での強みは何か?
□(今までがどうあれ)未来のあるべき姿は? 理想は?
□それを実現するために活かせる強みは?
□今後、伸ばすべき強みは?
□「~らしさ」「~しかできない」ことは何か?
□ユニークさを最大限活かした選択・決定ができているか?
(同書38ページより)

そして、それぞれの問いかけに対する答え、案を書き出していきます。それも、一つや二つではなく、できるだけ多く書き出すことがコツです。

これをブレイクスルー思考では「List(ひろげて)、Organize(まとめて)、Decide(決定する)」、「L・O・D」と呼んで、賢い選択をするための必須の習慣と位置付けています。案が多ければ多いほど「飛び抜けたアイデア」が出る可能性が高くなります。慣れないうちは手間のかかる作業と思うかもしれませんが、「アタマの中の壁」を壊すつもりで、たくさん書き出してみましょう。

「L・O・D」を習慣化することが、「スマートセレクター」への第一歩です。

 


 

以上、ブレイクスルーのための第1の思考習慣「セルフメイド選択」のポイントを紹介しました。しかしこれはブレイクスルー思考のほんの導入部に過ぎません。

ブレイクスルー思考の提唱者であり同書の監修者である日比野省三氏は、「あとがき」でこう述べています。

世の中が激しく変化すればするほど、人々は変化に対応することで精いっぱい。よく考えずに思いつきで選択をし、最悪の結果を招くことも少なくありません。本書は、変化の時代に必要な、「賢く生きる技」を教えてくれるのです。

『飛び抜けたアイデアを出す人がやっている ブレイクスルー思考トレーニング』は、賢く選択して飛躍するためのヒントが見つかる本。いままでの考え方が、180度変わるかもしれません。