ほとんどの方が意外に感じると思うのですが、身体の中心は土踏まずの前部あたりに位置すると考えてください。実際にやってみると、ふだんの姿勢より少し前のめりになっているように感じるはずです。それは、多くの方が普段踵に重心を置いて立っているからです。

踵に重心を置くのは、いわゆる「ペンギン立ち」です。そうならないよう気をつけながら、少し腹筋を締めます。そして、耳たぶ、肩、腰骨が一直線になるように意識して立ちます。そして「目線を3~4mほど先の床に向ける」「首と襟の間に隙間を作らないようにし、顎を引く」ようにすると、美しい立ち姿になります

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美しく見える立ち姿(『小笠原流 美しい大人のふるまい』p.55より)

歩き方

ビジネスにおいて、正しく美しい歩き方をマスターすることは極めて重要です。スピーチやプレゼンでマイクの設置場所へ行くときや、面接でイスのそばまで向かう姿が不恰好だと、それだけでマイナスの印象を与えてしまいます。

小笠原流では歩くときに「体の中心を意識し、重心を左右に振らない」「腿で歩く」の二つを意識します。足をハの字ではなく平行にしたうえで、一本のまっすぐな線をはさむイメージで、左右同じ歩幅で進むのです。

また、足を下ろすときは踵に意識を集中させ、上げるときは腿を使います。そうすれば、雨の日など、足を下したときに泥はねをすることがありませんし、腿で足を上げるので蹴り上げる感じにもなりません。

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美しい歩き方の基本(『小笠原流 美しい大人のふるまい』p.63より)

イスに座る姿勢