いま人気の設備はつけてはいけない
人気の設備がついた部屋の方が人の目にとまります。
しかし、浦田氏によると、それは間違いだとか。
なぜかというと、人気の設備を設置しても、ブームは去ってしまうものだからです。たとえば、人気設備の上位常連だったオール電化は東日本大震災による原発事故の問題による電力供給の不安から人気は落ち気味だそうです。
逆に、いままであまり重視されていなかった耐震対策は、チェックポイントの1つとして、これから重要視されていくでしょう。
一方、防犯のためのテレビインターフォンや防犯効果の高いディンプルキーなどの設備は、ブームではなく必要不可欠なマストアイテムとして重視されているので、はずさないことです。入居者にとって、契約の決め手となるものは何か、流行にとらわれずに考えましょう。
エントランスのリフォームはケチってはいけない
物件探しの内見で、エントランスに入ると、ゴミが落ちていたり、郵便受けは使い古されていてボコボコになっていたり。そんな光景を見ると、部屋に入る前に回れ右したくなります。「エントランスがこんなのだったら、部屋も汚そうだな」と不安になるのは当然でしょう。エントランスは物件の顔ともいえる重要な部分なので軽視してはいけません。
たとえば、浦田氏はこのようにリフォームしてはどうかと、提案しています。
- 郵便受けをA4サイズの郵便物も入るダイヤルロック式に交換
- エントランスの壁と天井を新しく塗りなおし、清潔感と明るさを出す。
- 床のタイルは高圧洗浄で磨き上げ、入り口には泥落としのレンタルマットを設置
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もちろん、新しく修繕するには、費用がかかります。しかし、本来の美観が損なわれている箇所の補修をケチるべきではありません。なぜなら、それが「空室問題」の初歩的な解決策だからです。
お金をかけずに、インターネットを導入
インターネット回線は、賃貸住宅においていまや当たり前のマストアイテムです。
現在では、賃貸物件に初期工事費無料でブロードバンド環境を設置してくれる業者に頼む方法があります。ただし、毎月一戸当たり1000円程度のランニングコストがかかるので、家賃に含むかどうかは大家さんの戦略次第となります。
コストを家賃に転嫁しづらい場合は、次のような導入方法もあります。
最近、Wi-Fi機能搭載の自動販売機が出ています。自販機を置くことで半径50メートルほどの範囲でWi-Fi対応した端末から、利用料が無料でインターネットが使えるというサービスです。Wi-Fi搭載自動販売機1台につき、Wi-Fi対応機器を数十台程度まで同時接続ができるので、10戸程度の小規模木造アパートに最適です。
以上、アパマン「空室問題」に対するヒントを、ほんの少しご紹介しました。他にも、リフォームにどこまでお金をかけるべきか、入居者の心をつかむための募集戦略から、内見時の成約率を飛躍的にアップさせる方法など、まだまだたくさんのテクニックが本書には満載です。未来の大家さんを夢見る、あなたも今日から、こっそり実践してみませんか?