学生時代、「社会人になったら勉強をしなくていいから羨ましい」なんて、考えたことがありませんか。しかし実は、「勉強」は大人になってからこそ必要なのかもしれません。
それは、学生の時のただ単にテストで100点をとるためのものではなく、将来、自分自身が自由な人生を送るための「気づき」を学ぶこと。
今回は、ビジネスパーソンのために、「組織」に関係した学びを『20代の勉強力で人生の伸びしろは決まる』(千田琢哉:著)からご紹介しましょう。
1.出る杭は、打たれない
「出る杭は、打たれる」というのは、組織に属す人にとって、多かれ少なかれ頭のすみにある言葉でしょう。特に空気をよむ世代の若者にとっては、「余計なことをしない、言わない」はデフォルトであると言ってもいいかもしれません。しかし、それは嘘だと千田氏は断言します。
それはなぜか? 千田氏が様々な組織のコンサルティングをしてきたなかで、導きだした答えは、出る杭がすべて打たれるのではなく、実力不足なのに目立とうとするから打たれるということ。
とても耳に痛い言葉ですが、確かに突出した実力を身につけた人は、足を引っ張る人達とは一線を画しているといえます。出すぎて打たれることを恐れるよりも、嫉妬する気持ちも起きないほどの実力を身に着け、「抜きんでる」ことを目指すべきなのです。
2位の3倍以上の成果を継続的に叩き出しているにもかかわらず、叩かれる組織というのは存在しない。
2位と僅差であったり抜いたり抜かれたりといった中途半端な実力だから、周囲に嫉妬させる余地を与えてしまうのだ。嫉妬されている間というのは、まだまだ実力不足ということだ。(103ページより)
2.「出世したら、たいへん」は真っ赤な嘘
最近の調査では若者の半数以上は出世を望んでいないという結果が出ています。(株式会社クロス・マーケティング「若手社員の出世・昇進意識に関する調査」より)
「出世したら責任が増えるから、平社員のままがいいよ」「出世したら、自分の時間なんて無くなっちゃうんでしょ」。このように思っている人が多いかも知れません。しかし本当にそうでしょうか。
実は、出世したら……
・自分が決めたプロジェクトを進めることができる。
・自分の苦手なことを部下に丸投げできる。
・自分の強みだけに集中して、仕事ができるように周囲を錯覚させることができる。
出世することで、自分の好きなことができるようになるのです。
実はあなたの上司は、今のおいしいポジションを簡単に譲りたくないから、あえて苦しそうに振る舞っているのかもしれませんよ。
出世してたいへんになるような組織であれば、誰も出世なんて望むはずがないし、取締役になったら全員退職してしまうだろう。
ところが、そんな会社は存在しない。(107ページより)