1、大人の動きは超高速!
子どもにとって、大人の動きは早すぎて早送りのDVDを見ているようなものだそうです。また、手と耳を同時に働かせることは難しく、口で説明をしながら何かを教えることは、混乱させるだけになってしまいます。
著者は、新しい動作を伝える時には
1.子どもが分かるように、ゆっくり見せる
2.見せる時と聞かせる時を区別する、言葉での説明を同時にしない
ということを意識するよう述べています。
例えば、服のたたみ方教える時に「こうやってたたむのよ」とたたみながら言うだけでは、子どもはどうすればいいのか分かりません。また、だからといって「このはしっこをもって、半分まできたら止まって、折り返すのも忘れないでね」などと、詳しすぎる説明も困りものです。
大人でも、早口で次々と先を説明されると混乱してしまいますよね。子どもにとって、大人の普通の動きが、とても早く感じるということを忘れないで、意識して伝えるようにしましょう。
2、察するのをやめる
親は子どもが生まれた瞬間から、「お腹が空いた? 眠い? 寒くない?」と、子どもの気持ちを察し、不都合のないよう先回りして動きます。それは大きくなって、子どもが気持ちを言葉にすることができるようになっても続きがちです。
例えば、外遊びから帰ってきた子どもがおやつが欲しいなぁと目でうったえると、何も言わずともおやつをだしてあげる、というようなママは多いのではないでしょうか?
周りが察し続けるとどうなるか……子どもの自分で考え、意思を言葉で伝える経験が妨げられることとなってしまいます。察するということは日本人にとって美徳ですが、子どもの成長を考えると必ずしもそうとは言えないかもしれません。
3、オーバーにほめない
子どもが今までできなかったことを、「できた!」となるのは、とても喜ばしいですよね。親はその瞬間だけを見て「すごい!すごい!」と、ついオーバーにほめてしまいますが、実は子どもは「あぁ、やっとできた」「あんなに練習したから、そんなにすごくないんだけどな」と思っているかも。
子どもにとって本当に嬉しいのは、親に認めてもらうことです。
子どもが努力した過程をきちんと知ったうえで、「そうだね。できたね!」「よかったねー」と「共感」することが、子どもと同じ目線に立っているといえます。
また、できたらご褒美という方法も、ご褒美がないと頑張れない子どもになってしまうので注意です。
以上、モンテッソーリ流子育てによるの「できる子」に育てるための方法を、ほんの少しですがご紹介しました。けっして、難しいことではありません。子どもと大人の違いを知って、親の考えを押し付けるのではなくサポート役に徹することがとても大切なのですね。