9.自前で全部やろうとする
自社の強みは大事だが、すべてを自社でやろうとしてはいけない。足りないところは外部と協業、連携、コラボレーションしたほうが効率的だ。
10.大きな組織、万全な体制で始める
まずは小さなチームで検討を始めること。そして、成功パターンが見えてきてノウハウが蓄積されるまでは組織を大きくしてはいけない。最小限のチームで情報とビジョンを密に共有することがモチベーションの維持につながる。
11.新事業に起死回生を賭ける
どんな儲かる事業もいずれは終焉を迎える。しかし、そうした「金のなる木」を持つ優良企業ほどその現実に目を背け、ギリギリまで手を打たない。いよいよ、となってはじめて「起死回生、一発逆転の新事業」を立ち上げて大失敗する。そうならないために、儲かっているうちに新事業を継続して育てなければならない。
リーンスタートアップで新事業創造を
以上の「11の失敗パターン」に抗うことができれば、新事業開発の成功確率は高まるといえます。そのためには前例にとらわれない果敢さや、臨機応変に状況に対応する柔軟性が必要であることがわかりますが、そこで有効なのが、「リーンスタートアップ」という考え方です。
リーンスタートアップは、2011年にシリコンバレーの起業家エリック・スー氏が提唱した起業の方法論で、実際に事業をしながら仮説検証を数多く繰り返して商品やサービスを練り上げていく手法です。以下にその一部を図示します。
この考え方を取り入れることで、決定的な失敗を回避しながらチャレンジを繰り返し、新事業を柔軟かつ、大胆に育てていくことができるのです。
いまビジネスパーソンに求められているのは、新しい事業を創造するためのチャレンジです。失敗をおそれず挑戦を繰り返すことは、自身のキャリアにとってもかけがえのない財産となるでしょう。