イメージコンサルタントとして、エグゼクティブをはじめとしたビジネスパーソンたちにアドバイスする西松眞子さん。最新刊『仕事ができる人はなぜハンカチを2枚持っているのか?』では、周囲から「できる!」と評価される人が自然に身につけているテクニックを明かしてくれています。
ここでは、西松さんが最新刊について語ってくださったインタビューをお届けします。
トップに立つ人はみんな「気くばり」の達人!
──最新刊は「ハンカチ2枚を持つ」という、なかなか興味深いタイトルです。本書はどういった背景から生まれたのですか?
西松眞子さん:「ハンカチ」は本書のテーマである「気くばり」をあらわすモチーフです。
「ハンカチを2枚持つ」意味は、自分のための予備としてではなく、ハンカチがなくて困っている人に差し出す用にもう1枚持っておく、ということです。
わたし自身が、困っていたときに見知らぬ方(しかも男性!)にハンカチを差し出していただいたことがあり、とても印象に残りました。わたしもそういう気くばりができる人になりたいと思って、それ以来、ハンカチは2枚持つようにしています。
実際には、ハンカチを誰かに差し出す機会はめったにありません。でも、仕事ができる人、周囲から一目置かれる人は、「常に準備を怠らない」ものなんです。
習慣が人をつくる、といいます。ですから、ハンカチという「気くばり」をいつも携帯することから始めてみてほしい、という思いが本書にはあります。
──たしかに、さりげない気くばりができる人は誰でも好感を持ちますよね。
リーダーやトップに立つ人は、かならずといっていいほど、みなさん「気くばり」の達人です。
そういう方々は、ありふれた会話の中にも、ワンフレーズで気くばりを見せますし、おつきあいの席でも相手に気をくばるセンスが光ります。それに、立ち居振る舞いや装いの気くばりでステイタスを感じさせたりしています。
「この人、できるな」「こいつには仕事を任せられるな」といった評価をされるかされないかというのは、じつはちょっとした「気くばり」の差であることが多いんです。
また、さりげない、というのもポイントです。ポイントねらいの見えすいた媚びやへつらいはかえって逆効果ですからね。
プレゼンのとき、手はどこに置く?
──西松さんのお仕事はイメージコンサルタントですが、具体的にはどういったことをなさるのですか?
経営者や経営幹部など企業のエグゼクティブの方々、トップセールスの方、接客業の方など、立場や影響力のある方や人と接するお仕事の方々に対して、効果的な印象をつくり、力強いメッセージを社内外に出したり、カリスマ性をより強く出したり、相手から信頼を得たりするお手伝いをしています。
具体的いうと、身につけるスーツやシャツ、ヘアスタイルなど外見の印象から、立ち方、座り方、歩き方、そしてもちろん話し方や声の出し方などまで、さまざまな印象づくりを戦略的にアドバイスします。ベースとなっているのは心理学や色彩学の考え方です。