- 「お待たせしました」→4コール以上
- 「少々お待ちください」→30秒以内
- 「しばらくお待ちください」→1分以内
- 「少しお時間よろしいでしょうか」→3分くらい
- 「すぐに」「ただちに」→5分以内
- 「折り返し」→5分以内
- 「のちほど」→30分以内
- 「後日」→2日以内
(16ページ)
恩田氏はこうも言います。心当たりのある人は、気をつけましょう。
“たとえ昼休みであったとしても、10回以上もコールして出なければ、「なんて杜撰な会社なんだ」と思われるでしょう”(16ページ)
このほかにも、普通はあまり意識しない、電話と時間の意外な関係があります。本書からいくつか紹介します。
よい知らせの電話は朝一番にかけよう
電話の内容によって効果的な時間帯がある
- よい知らせの電話は朝一番に。相手はその日1日を気持ちよく過ごすことができるでしょう。自分に対する印象も良くなります。
- アポイントの電話は11時までに。人の脳は午前中の方が活発に動きます。「なんとなく面倒くさい」などの理由で断られる確率が低くなるでしょう。
- 悪い知らせ、指摘、クレームは午後4時以降に。言うまでもなく「よい知らせ」の反対の理由によるものです。1日を嫌な気分で過ごさせないようにすることも気配りのうちです。
- 交渉、商談の電話は2時から6時頃に。緊張感が強い午前中には向きません。ランチを終えて気持ちに余裕があるときが狙い目です。
(86ページ)
印象は最初の15秒で決まる
最初の名乗りのトーンが会話全体のトーンを決めます。明るく名乗れば相手の声も弾みますし、ていねいに話せばていねいに返してくれるでしょう。反対に、相手の応対が不機嫌そうだと感じたら、自分の名乗りを振り返ってみてください。
その名乗り、あいさつを含めた最初の15秒が印象を決めてしまうので、神経を集中することを心がけましょう。
(91ページ)
基本は1分間に350字で話す
アナウンサーがニュースを読むスピードは、1分間に380字程度の速さといわれています。一方電話では、言葉のやり取りをするために、聞き取り易さを考慮して1分間に350字くらいがベストとされています。これを身につけるには、練習して感覚を覚えるしかありません。
ただし、杓子定規はダメ。ご年配者や子供と話すときには相手に合わせて速度を落とすなど、相手の呼吸、調子に合わせることで、共感、安心感のある会話ができます。
(118ページ)
以上、『相手の心をしっかりつかむ プロフェッショナル電話力 話し方・聞き方講座』から「電話応対と時間」に関わる話を紹介しました。内容はもちろんこれだけにとどまりません。本書は、電話応対のプロ中のプロが教える、ワンランク上を目指す人のための実践的な指南本です。ビジネスに役立つ電話応対テクニックをふんだんに紹介しているのに加えて、テクニックやマニュアルに頼り過ぎない、臨機応変で柔軟な対応を可能にする「姿勢と心構え」について教えてくれます。
「電話の相手のことをまず第一に考える」。これが、本書でもっとも強調されていることです。