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NG例。どこがダメかわかりますか?

 上のNG例は一見華やかですが、失敗しているポイントがたくさんあります。具体的にどこが失敗ポイントなのか、個別にみてみましょう。

ng1  文字がつぶれてしまい、「店」の真ん中にある横棒とその下の口や「長」の横棒がくっいています。
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「春」と聞いてどのようなイメージを持つかは人それぞれですが、冷たさを感じさせる水色より、花や桜のイメージに近いピンクなどを使う方がベター。文字とイメージが適合する色がいいでしょう。

ng3  右のイラストは華やかさを出したいのかもしれませんが、文字と近すぎるため、かえって読みにくくしてしまっています。
また、その下の「春キャベツのクリームスパゲティー」が「クリー」と「ム」の間で改行されており、これもまたお客さまにとってやさしくない書き方と言えるでしょう。
ng4  あまりにオススメが多すぎると、実際に読んだお客さまは「どれが本当のオススメなの?」とわからなくなってしまいます。
それと、右下にある消し残しや汚れは論外。絶対にやってはいけないことです。

では、この失敗ポイントを改良したらどうなるのか。その例が以下の画像です。

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改良例

 見た目の修正に加え、上図のaでは「○月限定!」のような稀少性をあらわす言葉使い、入店を迷っているお客さまの後押しをしているほか、bの通行人に話しかけるようなコピーを使って足をとめてもらうように工夫しています。

こうした見やすさの重要性について、かつて広告制作にも携わっていた中村氏は次のように語っています。

当時、私に広告の制作を指南してくれた上司から、何度も注意されたのが、「見やすさ」です。

広告に関してはいろいろな考え方があると思いますが、いかにして読んでもらうかが重要であり、そのためには、パッと見てわかりやすい広告を作ることが必要。イメージ重視の広告ならば、読みやすさよりもインパクト優先の奇抜なものもアリですが、それは「売るための広告」とはいえない、と教えられました。

店頭ボードの場合は、通りすがりに発見してもらい、瞬時に内容を理解してもらい、興味・来店・販売まで結びつける必要があります。

(『店頭<手書き>ボードの描き方・作り方』P.61より)

意外と見落としがちな、ボードの引き立て役

さて、夜も営業しているお店ならば、当然、夜間も店頭ボードが見えるようにしておく必要があります。そこで重要なのがライティング。ここでは「光の当て方」ではなく「光の色」について見てみましょう。