■どれだけ続ければ「習慣化」できる?
習慣化されるまでに必要な期間は、続けたいと思う習慣の種類によって異なります。習慣は「行動」「身体」「思考」の3つのレベルに分けられますが、それぞれのレベルで、習慣引力の強さが違うからです。
たとえば、片づけや節約といった行動習慣は、生活環境によって比較的柔軟に変えることができるので、習慣化への期間は1か月ほどで済みます。一方、論理的思考力や発想力などの習慣は、その人の根幹に関わる大きな変化となるので抵抗がもっとも大きく、6か月を必要とします。
■「習慣化の宇宙」へ飛び出すための3ステップ
「習慣化」までのプロセスは、ロケットの打ち上げと似ているそうです。
ロケットが大気圏を抜けるのに膨大なエネルギーが必要なように、習慣化までには「習慣引力」が重力となり、新しい習慣を隙あらばやめさせようとします。
古川氏の調査によると、習慣化までに大きく3つの難関があることがわかっています。
ステップ① 反発期(1日~7日):すぐにやめたくなる(挫折率42%)
ステップ② 不安定期(8日~21日):予定や人に振り回される( 〃 40%)
ステップ③ 倦怠期(22日~30日):徐々に飽きてくる( 〃 18%)
そこで注目すべきは、「反発期」と呼んでいる最初の7日間の挫折率が、42%もあるという点です。「不安定期」も同じく高いのですが、わずか7日間で4割以上が挫折することを考えると、最初の7日間を乗り越えることが、その後の習慣化につなげるために大きな壁であることがわかります。
よく3日坊主と言いますが、この7日目までが最大の難所と言えるでしょう。さらに、不安定期を乗り越えることで、8割がた、あなたの習慣化は成功しているのです。(41ページ)
「続ける」ことは、強い意思や根性が必要なように思われがちです。しかし、続けられない理由、「習慣化」までのプロセスを知ると、新しい習慣を上手に取り入れられるような気がしてきたのではないでしょうか。
本書では「習慣化」について学んだあと、さらに詳しく「続ける」習慣のためのステップや継続スイッチについてなど、「継続の仕組み」が科学的に説明されています。もしも「続ける」ことができたらこんな良いことが……。「続ける」習慣を身につけて、3日坊主に別れを告げましょう!