私たちが買い物をするとき、得られる満足感と価格を天秤にかけ、より高い費用対効果を感じられるものを「選んで」購入するでしょう。それを「選んだ」のはあくまで自分であることを、私たちは信じて疑いません。
しかし、専門家によれば、それはどうやら誤解のようです。
“価格とココロの奇妙な関係”にせまった『価格の心理学』(リー・コールドウェル著/武田玲子訳)を参考に考えてみましょう。「いくらなら買う」はどうやって決まる?
私たちが“価格”を見て高い・安いと感じるのは、価格そのものに理由があるのではなく、周囲のさまざまな条件に影響を受けています。その正体を探るために、ひとつ実験をしてみましょう。
これって高い or 安い?
それぞれの「写真の場所」と「その横に書いてある商品および価格」をみて、「高い・安い」(もっといえば「この値段じゃ買わない・これなら買ってもいい」)の判断をするとき、自分の考えに近い選択肢を選んでください。
1. ショッピングモール内にあるフードコート
[商品]コーラMサイズ(350ml)・500円
[どう思う?]
A:これは高い。買おうとは思わない
B:値段は大体このくらいでは?
C:思ったよりも安く感じる
2. 街中にある美味しいと評判のうなぎ屋
[商品]コーラMサイズ(350ml)・500円
[どう思う?]
A:これは高い。買おうとは思わない
B:値段は大体このくらいでは?
C:思ったよりも安く感じる
3. 日本を代表する高級ホテルの中にあるレストラン
[商品]コーラMサイズ(350ml)・500円
[どう思う?]
A:これは高い。買おうとは思わない
B:値段は大体このくらいでは?
C:思ったよりも安く感じる