「効率」はどう計算する?

智香「先輩、効率って何ですか?」
木村「何ですかって……言葉で表現しようとすると難しいな」
智香「でも、先輩は先ほど“まさに業務効率化だな”ってご自身でおっしゃっていましたよ?」
木村「……(ったく、相変わらず性格悪いなコイツは)」
智香「では、数字でも結構です。効率ってどう計算するものですか?」
木村「うっ……考えたこともなかったな。わからん」

「効率って何ですか?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?
ビジネスシーンで「効率」は、とても重要です。「もっと効率を意識しよう」「そのやり方は効率が悪い」「効率的に進める方法」など、さまざまな場面で「効率」が出てきます。しかし、普段から当然のように使っていても、その本質的な意味を問われると困ってしまいます。
智香の答えはこうです。

智香「効率とは、『目標とする量÷それに割く資源』で求められます。たとえば、複数の店舗の売上高と売場面積をこれに当てはめて計算すれば、売場面積あたりの売上高がわかり、どの店舗の効率がよいか評価することができますね」

「目標とする量÷それに割く資源」。
たったこれだけの割り算で「効率」が、数字で表現できるのです。これを使えば、身近なものの「効率」を数字で捉えることができ、仕事のムダやよりよいやり方などを見つけるきっかけになります。

ただ何となく、「もっと効率がよくなるように頑張ろう」というよりも、「先週はこの仕事に1時間かかっていたけれど、今週は45分で終えられるように頑張ってみよう」などと数字で考えれば、納得感がぐんと高まります。そうすればモチベーションも上がり、さらに「効率」を追求していけるはずです。

本書では、例としてあるアパレル店舗における「商品ごとの粗利益」と「それを売るための接客時間」に注目して、「利益が多くなる(=効率のいい)接客方法」を分析しています。

こうやって数字効率
『こうやって数字を使えば、仕事はもっとうまくなります。』56ページ

 

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