日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2005/11/16 11:22
11月15日は七五三だった。七五三とは、子どもがこの年齢に達した時に、その成長を祝って神社や氏神などに詣でることである。これは、かつては子どもの死亡率が高かったことが大きい。また、3歳、5歳、7歳には、それぞれ髪置、袴着、帯解といった、通過儀礼があったということもある。従って、本来は数え年で旧暦に行うものなのだが、現在では新暦の11月15日に満年齢で行われている。
さて、「七五三」という名字があることをご存じだろうか。これで、「しめ」と読み、筆名などではなく本名。漢字で3文字なのに、読みが2文字というのも不思議だが、どこをどう読んでも、こんな読み方は想像できない。
この名字の由来は、しめ縄である。しめ縄を漢字で書くと、普通「注連縄」と書く。今のしめ縄は、まん中の太くなった横紐に、3本の縄をぶら下げるのが一般的。しかし、かつては、同じ太さの横紐に、3本、5本、7本の縄をぶら下げた。そのため、しめ縄のことを「七五三縄」とも書いたのだ。
ここから、「七五三縄=しめなわ」なら、「七五三」だけなら「しめ」だ、という考えが生まれ、さらに「七五三」という名字も誕生した。
現在では、「七五三」の他にも「七五三木」「七五三掛」という名字もある。特に「七五三木」さんは群馬県の沼田市付近に行くと、結構たくさんいて驚かされる。