人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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日本一地価のあがっているスキー場

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2006/12/04 12:51

 2006年7月1日時点の基準地価は、大都市を中心に再び上昇し始めた。1月1日時点の公示地価は商業地のみの上昇だったが、7月の基準地価では住宅地も上昇に転じている。とはいえ、上昇したのは3大都市圏で、地方ではあいかわら
ず下落を続けている。

 では、日本一地価のあがったところをご存じだろうか。普通に考えると、再開発の進んでいる東京のウォーターフロントか、つくばエキスプレスの開通した茨城県南西部のどこか、と思うが、実は北海道のスキー場である。バブルの頃ならともかく、この時期にスキー場の地価が暴騰しているとは信じがたい話だ。
 札幌から西へ約100km。ニセコグラン・ヒラフスキー場の麓にひろがる、通称ひらふ地区が、日本一地価の騰がっている地域である。その理由は、なんとオーストラリア資本のコンドミニアムラッシュだという。

 オーストラリアは南半球にあることから、母国が夏の間はカナダなどのスキー場に行くのが普通だった。しかし、9.11テロ以降、北米への客が減り、その分が日本などに移ってきたのだ。もともと日本とオーストラリアは時差が1時間しかなく旅行しやすい。オーストラリアのスキー客は長期滞在型が多く、コンドミニアムのある、ひらふ地区がインターネットで紹介されて豪州資本が流入してきたという。
 現在、オーストラリアから倶知安町への宿泊客は、5年前の10倍以上の年間8000人。土地の価格も5陪になったという。
 倶知安町では乱開発にならないよう、高さや建蔽率に制限をかけて景観を守りつつ、サンモリッツ(スイス)のようなリゾート地への脱皮を狙っている。
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