人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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九州朝日放送で8回連続インタビュー

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2015/02/10 09:31

先日、福岡で九州朝日放送の収録をしてきた。

同局がキー局となって九州・沖縄で放送している「スーパーJチャンネル九州沖縄」という番組で、1日1県ずつ名字の話題を放送するとのことで、8回分まとめてのインタビュー。ニュース番組の1コーナーのため、依頼を受けたのも報道部で、収録もセットを使ったものではなく同社の一角での撮影という殺風景なもの。

日本の名字は大きく西日本型と東日本型に分けることができ、九州地方は当然西日本型に入るのだが、単純な西日本型とは違っている。

北九州では、「山本」「田中」という西日本の2大名字に加えて、「中村」「井上」「古賀」「山口」などが多く、南九州ではかなり独自の名字構成となっている。

これは、九州は歴史が古いため古くからいろいろな名字があったことに加え、江戸時代の藩主の移動が少なかったことから、他地域とあまり名字がシャッフルされなかったことが原因だ。

さらに、江戸時代以前は琉球王国として別の国だった沖縄の場合は、その名字はほぼ沖縄独自のもので、九州7県とも全く違っている。

1回あたりは短いコーナーだが、ただ情報を流すだけではなく、各県のスタッフがそれぞれ珍しい名字の方などを取材しているなど、力の入った特集のようだ。

放送は、12日(木)から23日(月)まで各県1日ずつの予定。
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