日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2014/10/27 10:34
今年もプロ野球ドラフト会議で、一般指名81人、育成枠23人の計104人が指名された。
この中で一番珍しい名字は広島3巡目指名の塹江選手。漢字をみただけではなかなか「ほりえ」とは読めない。「塹」は「堀」と同じ意味の漢字なので、堀江さんが漢字を変えたものだと思われる。四国を中心にごくわずかしかいない。
これ以外では、ヤクルト2巡目の風張(かざはり)蓮選手が珍しいと感じた人が多いのではないだろうか。確かに珍しい名字なのだが、青森県の八戸市と岩手県の九戸村にはある程度のまとまった数があり、両方合わせるとそれほど珍しいいうわけでもない。一般的に東北独特の名字の場合、ある特定の箇所だけに集中していることが多く、全国的には珍しくても、総数で見れば意外とある、ということが多い。なお、風張選手は九戸村の出身で、名字のルーツは八戸市の地名である。
風張よりも少ないのが、中日6巡目の井領雅貴と、オリックス2巡目の宗佑磨の名字。「井領」は長野県と和歌山県にある名字。一方「宗」は、対馬の大名の宗家をはじめ「そう」と読む名字は九州北部を中心にかなり多いが、「むね」と読むものは少ない。
育成指名選手では、楽天の2巡目の大坂谷(おおさかや)啓生が珍しい。江戸時代、大阪は大坂と書き、大坂と取引していた商家が大坂屋と号した。明治になって戸籍に登録した際に、「大坂谷」と漢字を改めたのが由来である。