人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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鹿島神宮

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2014/09/29 10:01

香取神宮と利根川を挟んだ対岸の茨城県側には鹿島神宮がある。
JRでも香取駅から分岐する鹿島線で4駅だが、電車の本数は少なく不便。東京方面から行くには東京駅八重洲南口発着の高速バスを使うのが便利だ。事前予約も必要なく、朝は20分間隔程度で次々とパスがでる。とはいっても、鹿島神宮に参拝する人がそんなに大勢いるわでけではない。このバスは途中で鹿島の石油コンビナートと製鉄所に立ち寄り、ほとんどの乗客はそこで降りてしまう。鹿島神宮行きといいながら、実際にはビジネス路線なのだ。

さて、鹿島神宮は駅前近くからの参道も長く、香取神宮と比べるとかなり栄えているように見える。境内も広く、背後に広がる森もきちんと整備されていた。
鹿島神宮の祭神の武甕槌神も、香取神宮の祭神経津主大神とともに天孫降臨に先立って日本に降り立った武神である。両神とも武神であることから、剣道の道場には「香取大明神」「鹿島大明神」という掛軸を飾っていることがある。
鹿島神宮の神職は代々中臣氏がつとめ、大宮司は一族の大中臣氏から選ばれていたが、やがて一族中の鹿島家の世襲となった。

ちなみに、藤原氏の祖鎌足には鹿島の生まれである、という伝説がある。




拝殿



奥宮



参道

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