人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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ひたちなか海浜鉄道のこと

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2014/05/19 12:01

武田氏館には勝田駅から歩いたが、実は一番近い駅は勝田駅ではない。最寄りの駅は、ひたちなか海浜鉄道の日工前駅だ。



日工前の駅名標


ひたちなか海浜鉄道は以前は茨城交通湊線といい、JR勝田駅と海水浴場で知られる阿字ヶ浦を結ぶローカル鉄道だった。しかし、各地のローカル私鉄と同様赤字続きのため、茨城交通は平成17年に廃線を決めた。これに対し、地元のひたちなか市などが同20年に第三セクターとして「ひたちなか海浜鉄道」を設立して存続したものだ。

その後、東日本大震災で被災したものの、4ヶ月後には全線で運転を再開し、今日に至っている。

今人気なのは、沿線で一番大きな駅である那珂湊駅に住んでいる「駅猫おさむ」。駅のネコでは、和歌山電鉄貴志駅の「タマ駅長」が有名だが、「おさむ」は駅長などではなく、駅に住んでいる猫。従って、行くと必ず会えるというわけでもなさそうだ。



駅猫おさむ


おさむもそうだが、第三セクターとなってからは、地元が存続に向けて取り組んでいることがわかる。駅名標も、地元の特産や名物を文字に織り込んだユニークなものに変わっていた。
ゴールデンウィーク期間中は、終点の阿字ヶ浦駅からちょうどネモフィラが満開の国営ひたち海浜公園まで無料のシャトルバスも出ており、賑わっていた。



阿字ヶ浦の駅名標



ネモフィラの丘

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