人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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読売テレビ「ガリゲル」に情報を提供

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2013/06/10 09:10

先日、大阪の読売テレビで放送している関西ローカルの深夜番組「ガリゲル」から、情報提供の依頼があった。内容は、名字の全国ランキングの上位100を教えてほしい、というもの。

上位100名字は私のサイトにも掲載しているが、番組で使用するため、きちんとした許可がほしいとのことでOKした。

何に使用するのかというと、大阪で街を行く人に声をかけ、1位の「佐藤」さんから、100位の「新井」さんまでの写真を集めるという企画らしい。

佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺、伊藤、中村、山本、小林、加藤といったベストテンに入るような名字は、全国どこに行ってもある程度の数はあるが、それ以下になると地域的な偏りのある名字も多い。

それでも、九州や四国の名字であれば、西日本の中心都市である大阪にはある程度いるが、東日本の名字だと、大阪にはあまりいない、ということもある。

たとえば、83位の「菅原」さんや87位の「千葉」さんの場合、全国の6割が東北に集中しており、関西には少ない。

96位の「菊地」さんだと、実に93%以上が愛知県以東にある。大阪の「菊地」さんはメジャーな名字ではなく、街で偶然出会う確率は低そうだ。

放送は8日(土)に前編があり、後編は15日(土)。関西ローカルのため私もまだみておらず、無事コンプリートできたかどうかはわからない。
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