人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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大地震後の帰宅

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2011/03/14 10:35

11日の大地震の際、家から14〜15キロほど離れた東京の湾岸地域にいた。

1回だけ電話が通じた際に家族の無事は確認できたが、以後は電話は不通。メールは送れていたものの、よく考えみるとこちらには全くメールがこない。ということは自分の出したメールも届いていないことになる。

しばらくすると、この日は高校に行っていた長男が、twitterに場所を書き込みながら歩いて帰宅し始めた。私は電車の復旧を待っていたのだが、難しいと判断したのが18時頃。

東海道歩きでは1日に20キロ前後歩くため、道さえわかれば十分歩けると判断し、ネットの地図を片手に歩き始めた。メールが届いているかどうかは不明のため、やはりtwitterに書きこみながら歩くことにした。

結論からいえば、3時間弱で自宅に到着したのだが、予想外の事態もあった。

1つは、踏切の遮断。帰宅ルートでは東急多摩川線を横切る必要があるのだが、沼部駅付近では遮断機がおりっぱなしで封鎖されていたのだ。

夜、地図を頼りに歩いている状態で迂回路にでると方向を見失う。遮断機の音を頼りになんとか当初予定の道に出れたためロスは少なかったが、音や光がなければ迷ったかもしれない。

そしてもう1つ。全く想定外だったのが停電である。

都内では停電地域はなかったが、多摩川を越えて川崎市に入ると停電していた。停電している中で長距離歩くのは厳しい。

夜は信号も街灯もつかず、店や民家のあかりもない。真っ暗なため、まず持ってきた地図が見えないのだ。信号の下に表示されている地名も読めず、交差点に出るたびに場所を確認しながらとなる。

東海道を歩いていたため、歩くことには全く不安はなかったし、長男と話していた非常時にはtwitterが有効、ということも実行確認できた。

今回の教訓として、今後はかばんの中に懐中電灯を常備することにしたいと思う。
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