人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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ボリビアのオキナワ村

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2010/02/22 11:23

何日か遅れでいくつかの地方新聞をみているのだが、2月9日付の琉球新報で、元オキナワボリビア協会会長の訃報が掲載されているのをみつけた。

沖縄は海外への移住が多く、日系アメリカ人でも沖縄出身者の占める割合は高い。南米でもおそらく同じで、沖縄出身の南米移住者は多いと思われる。

ところで、気になったのは訃報に記されていた住所だ。同氏の自宅は、ブラジルのサンタクルス州ワルネス郡オキナワ村とあったのだ。

そこで、さっそくgoogle mapで調べてみた。以前だとボリビアの地図など持っていないので調べることは難しかったが、google mapがあれば、世界中をカバーしているため簡単に調査できる。

まずボリビアを表示してサンタクルス州付近を拡大すると、わりとあっさりとオキナワ村が表示された。カタカナ表記であることから、「村」とはいいながらそれなりに大きな町なのだろう。国道9号線と別の道の分岐点にあり、この地方の交通の要所なのかもしれない。
アメリカの地名でも、入植者の出身地が由来という地名は多い。ニューヨークにしても、もともとはオランダ人が入植したため、ニューアムステルダムと呼ばれていた。そういう意味ではオキナワという地名に驚くことはないのだろうが、地球の真裏に「オキナワ」がある、というのは新鮮な驚きである。
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