人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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カタカナ地名が誕生

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2007/11/05 10:35

先月25日、宇都宮市住居表示等審議会が開催され、来年秋、同市に「インターパーク」という新しい町名が誕生することが決まった。同審議会によると、宇都宮市南部の、砂田・中島・東谷・平塚・屋板の5町と、西刑部・上横田両町の一部の計約120万平米を「インターパーク」という町名にし、1丁目から6丁目に分割するという。

この場所は宇都宮市と上三川町にまたがり、ショッピングモールやシネマコンプレックス、専門店などを有する「インターパーク宇都宮南」の宇都宮市側の部分。近くには北関東自動車道の上三川ICや新国道4号などが通っている。交通の便の良さから、週末には県内外からの買い物客で賑わうなど、現在では県内有数の商業集積地として発展しているところだ。

「流通センター」といった地名は各地にあり、驚くに値しないが、カタカナのみの地名は珍しい。他には、「横須賀市ハイランド」や「さいたま市西区プラザ」などがあるが、やはり、地名としてはかなり違和感があるといわざるを得ない。

平成の大合併では、「みどり市」や「さくら市」といった、地名に興味のある人でさえ、どこにあるのか全く見当もつかない市名がたくさん誕生したが、その勢いは、市内の町名にまで及びはじめているようだ。すでに「インターパク」が商業施設の名前として認知されているのであれば、あえて地名まであわせる必要はないのではないだろうか。

いずれ、豊島区サンシャインシティとか、浦安市ディズニーランドといった町名が誕生するのだろうか。
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