『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる

「文章を書くことがストレスです」
「文章を書くことが苦手で……」
「文章を書くのに時間がかかります」

そんな「文章アレルギー」の人は多いのではないでしょうか? しかし、文章を書けるかどうかは、仕事の成果や周囲の評価に大きく関わります。

そんな文章に関する「困った」にやさしく応えてくれるのが、『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』を著書にもつ、山口拓朗さんです。

この連載では、これまでライターとして数多くの取材・インタビューを経験した中から導き出した、「書くことが嫌い」を「書くことが好き」へと変える、文章作成のコツを教えてもらいます。

著者プロフィール

山口拓朗(やまぐち・たくろう)

伝える力【話す・書く】研究所所長。山口拓朗ライティングサロン主宰。出版社で編集者・記者を務めたのち、2002年に独立。26年間で3600件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて、「1を聞いて10を知る理解力の育て方」「好意と信頼を獲得する伝え方の技術」「伝わる文章の書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書に『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(ダイヤモンド社)、『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』(すばる舎)、『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』『9割捨てて10倍伝わる「要約力」』『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(以上、日本実業出版社)、『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則』(明日香出版社)、『ファンが増える!文章術——「らしさ」を発信して人生を動かす』(廣済堂出版)ほか多数。

【報告・連絡・確認】できる人が仕事で使うフレーズ44

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2024/05/10 11:03

Photo by Volodymyr Hryshchenko / Unsplash

一生モノのスキルになる!
『文章を書く』ことの苦手を好きにかえる方法  <連載第75回>

伝える力【話す・書く】研究所を主宰し、「文章の書き方」に精通する山口拓朗さんに書き方のコツを教わります。今回は「TPOに応じた表現」について。

「報告」のメールに使えるフレーズ

仕事のメールで頻繁に使うのが「報告」「連絡」「確認」のフレーズです。仕事ができるビジネスパーソンを目指すなら、TPOに応じて、適切なフレーズを使えるようにしておく必要があります。

まずは「報告」のフレーズ。日々の業務はもとより、任命や引き継ぎなど、場面ごとにフレーズを使い分けることによって、上司や取引先からの信頼度もアップします。

【「報告」の基本フレーズ】
・以下のとおりご報告(お知らせ/ご連絡/ご案内)いたします。
・進捗をご報告いたします。
・○○について(○○となりましたので)ご報告いたします。
・○○する運びとなりました。
・取り急ぎ、ご報告いたします。
・○○を下記日程で行うことになりました。
・誠に勝手ながら、○○させていただくことになりました。
・ご報告させていただいた次第です。

【任命・就任の「報告」フレーズ】
・○○を担当させていただくことになりました。
・○○を務めさせていただきます。
・○○の役を仰せつかりました。
・○○のご用命を承ることになりました。
・○○を担うこと(運び)となりました。
・○○に選出されました。

【引き継ぎ・後任の紹介の「報告」フレーズ】
・今後は○○が貴社の担当をさせていただきます。
・後任には○○が就任いたしました。
・私同様、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

【移転・異動の「報告」フレーズ】
・業務拡大(社屋改築)に伴い、下記に移転いたしました(することになりました)。
・○月○日付けで○○に異動となりました。

【閉鎖・終了・閉店に関する「報告」フレーズ】
・○○は(○月○日をもって)閉鎖(終了/閉店)いたします(することに相成りました)。
・誠に勝手ながら(都合により/諸般の事情により/○○に伴う□□により)、△△は◇月◇日をもちまして、終了(閉鎖/閉店)させていただきます。

「連絡」「確認」のメールに使えるフレーズ

次に、「連絡」と「確認」のフレーズです。どちらのメールでも、「正確さ」と「わかりやすさ」が求められます。「お手数をおかけいたしますが」「大変申し訳ございませんが」「誠に恐れ入りますが」といったクッション言葉を上手に組み合わせながらフレーズを使っていきましょう。

【「確認」の基本フレーズ】
・ご確認をお願いいたします。
・ご確認いただけると(ますと)幸いです。
・ご確認のほどよろしくお願いいたします。
・○○について、確認がございます。
・○○について、確認のためメールいたしました。
・念のため、ご確認いただけますか。

【「連絡・通知」の基本フレーズ】
・○○の件でご連絡いたしました。
・このたび○○することになりました(決定しました)。
・このたび、○○する運びとなり(相成り)ました。
・お知らせ(ご連絡/ご通知)いたします(申し上げます)。
・○○を行いたいため(させていただきたく)、ご連絡いたしました。
・○○をもちまして□□をさせていただきます。

【相手の「確認」を求めるフレーズ】
・○○でお間違いないでしょうか。
・○○という解釈でよろしいでしょうか。
・○月○日にメールをお送りいたしました。お手元に届いておりますか。

【相手の状況を問う「確認」のフレーズ】
・ご確認いただけましたか。
・その後いかがでしょうか。
・○○は届いておりますか。
・どのような状況でしょうか。
・○○の進捗はいかがでしょうか。
・ご高覧いただけましたか。

【相手の意向を問う「確認」のフレーズ】
・不備や不明点などございますか。
・○○の場合は、お手数ですがご連絡いただけますか。

メールに使えるフレーズを多彩に備えておくことは、メール作成のスピードアップを図るうえでも有効です。いつでも最適なフレーズをサッと取り出せるよう準備しておきましょう。


山口拓朗(やまぐち・たくろう)

伝える力【話す・書く】研究所所長。山口拓朗ライティングサロン主宰。出版社で編集者・記者を務めたのち、2002年に独立。26年間で3600件以上の取材・執筆歴を誇る。現在は執筆活動に加え、講演や研修を通じて、「1を聞いて10を知る理解力の育て方」「好意と信頼を獲得する伝え方の技術」「伝わる文章の書き方」などの実践的ノウハウを提供。著書に『「うまく言葉にできない」がなくなる 言語化大全』(ダイヤモンド社)、『マネするだけで「文章がうまい」と思われる言葉を1冊にまとめてみた。』(すばる舎)、『1%の本質を最速でつかむ「理解力」』『9割捨てて10倍伝わる「要約力」』『何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術』(以上、日本実業出版社)、『伝わる文章が「速く」「思い通り」に書ける 87の法則』(明日香出版社)、『ファンが増える!文章術——「らしさ」を発信して人生を動かす』(廣済堂出版)ほか多数。

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