日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2022/08/09 10:52
JR衣笠駅前の衣笠商店街が、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で三浦義村など三浦一族の存在感が大きいことを受け、「三浦一族ゆかりの地」として街おこしをしているというので、行ってみた。
三浦一族のルーツの地である相模国三浦郡三浦荘の場所ははっきりしないが、以前このコラムでも紹介したように横須賀市佐島地区とみられている。三浦氏はその後近くの衣笠山に城を築いて本拠とした。城から、佐島地区とは反対側に降ったところが現在の横須賀市衣笠地区で、地区内には三浦一族ゆかりの場所も点在する。
JR横須賀線衣笠駅で降り、右手に向かうと商店街のアーケードがある。
アーケードの両側には「三浦平六義村」「三浦大介義明」「和田小太郎義盛」など三浦一族の人名が書かれた幟が掲げられ、天井からも大きな幕が下りていた。商店街内のガレリア会館では市内にある一族ゆかりの文化財をパネルで紹介する他、横須賀市自然・人文博物館が所蔵する遺構から出土した五輪塔の実物も展示、さらに大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の登場人物の等身大パネルも展示されている。
また、商店街内12カ所の出題ポイントを順に巡って3択クイズに挑む「歴史クイズラリー」を実施している他、コラボ商品も販売して商店街を盛り上げている。「鎌倉殿の13人」登場人物ゆかりの地は関東各地にあり、幟などは掲げられているものの、直接の舞台となった伊豆と鎌倉以外でここまで本格的な街おこしをしているところは珍しい。