日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2021/12/20 11:34
来年のNHK大河ドラマは「鎌倉殿の13人」。後半は鎌倉が舞台で、観光客がどっと押し寄せそうだ。そこで、一足早く鎌倉を訪問、ドラマと関係のある場所を中心に紹介したい。
鎌倉といえば、まずは鶴岡八幡宮。初めて鎌倉を訪れるのであれば、ここに来ないわけにはいかない。JR鎌倉駅で降りると、若宮大路の中央に一段高くなった道が二の鳥居から鶴岡八幡宮の三の鳥居まで続いている。このユニークな参道は葛(かずら)石を用いて作られていることから、「段葛」(だんかずら)といい、もっと手前の一の鳥居からあったらしい。北条政子の安産を祈願して作られたという。
この段葛、実は駅前の二の鳥居と、境内前の三の鳥居では道の幅がかなり違っている。三の鳥居側がかなり狭いのだ。その結果、二の鳥居側から見ると、遠近法の関係で鶴岡八幡宮は実際よりも遠くにみえる。道幅が狭くなることで、敵が攻めてきた際に渋滞を起こし、討ち取りやすくするためだともいわれる。
三の鳥居をくぐると右に源氏池、左に平家池がある。かつては、源氏池には源氏に因んで白い蓮、平家池には平家に因んで赤い蓮が植えられていたというが、現在ではともに紅白の蓮が混在している。
因みに、鶴岡八幡宮の神職をつとめたのは大伴家。祖にあたる大伴春雄の先祖には諸説あるが、『鶴岡社職系図』では、応天門の変で有名な伴善男の孫となっている。