人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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「日本人のおなまえ」5年目に突入

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2021/03/29 10:21

(画像は青二プロダクション・プロフィールPDFよりキャプチャ)

NHK総合で放送されている「日本人のおなまえ」は4月1日から5年目に突入する。タイトルも「ネーミングバラエティ- 日本人のおなまえっ!」から「日本人のおなまえ」と短縮化された。

新年度の第1回目は、好評だった「スター★レア名字名鑑」の第2弾。モト冬樹さんとあばれる君をゲストに迎え、さらにVTRでもスターが登場する。そのうちの1人、三遊亭円楽師匠の本名は「會」という珍しいものだ。「會」は「会」の旧字体。以前長男で声優の一太郎さんが登場したことがあるので覚えている方もいると思うが、これで「あい」と読むレア名字だ。

その由来は番組をみていただくとして、「会・會」という名字そのものが珍しいうえ、多くは「かい」と読むことから、この漢字を書く「あい」さんは極めて珍しい。

電話帳には、「鴉」と書く中国籍の「あ」さんは掲載されているが、日本の名字としては「あ」さんはいない。「阿」と書く名字は「おか」または「ほとり」と読む。

従って「あい」さんは五十音順で最初にくる名字である。漢字で書くと「阿井」が最も多く、「藍」「相」「愛」の順。なぜ「会・會」と書いて「あい」と読むかは番組であかされる。

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