「私の言うことって、どうしてうまく伝わらないのだろう」
「あのとき言ったことで、なぜムッとされたのだろう」
言葉は、自分が思っていた通りに受け取られないもの。「それを適切に言い換えるとすれば?」というテーマで好評を博したコラムがリニューアル!
職場に限らず、日常会話でもよくある「こんなときどう言えばいい?」という疑問の答えを、テレビ朝日を退社後、フリーアナウンサーや話し方講座の講師として活躍する渡辺由佳氏が解説します!
(毎月第2・4水曜日更新予定)
2020/10/14 11:49
社会的にリモートワークが受け入れられるようになり、間取りの問題や通勤の必要性が低下したことをうけて引っ越しをする人が増えています。そこで今回は、自分の周りに引っ越しをしてきた人が挨拶に来たときに、感じのいいひと言を返す方法を考えてみたいと思います。
まず、引っ越してきた人が、家族連れだった場合。
「近所のお店のこととか、わかる範囲でお応えできると思いますので、なんでも聞いてください。」
「我が家も小さい子供がいますので、仲良くしてください」
などと返すことができると、とても好印象です。
家族連れの場合、新しい土地に引っ越してきてまず気になるのは、病院とか日々の食材を調達するスーパーマーケット、そして外食をしたいときのレストラン情報などです。そのため、こうした情報がご近所の人に気兼ねなく聞けるととても有難いもの。また、もし同じぐらいの子供が家にいた場合には「お友達になってね」と言われると、引っ越したばかりでお友達のことなども心配な親にとっては、とてもうれしいものです。
続いて、一人暮らしの男性や女性が引っ越してきた場合はどうでしょうか。
最近はセキュリティー面の兼ね合いもあってか独身の人は引っ越しても挨拶をしないケースが多いですが、仮に挨拶があったような場合には「ご丁寧にありがとうございます」と受けたいものです。
もしこちら側が家族連れだった場合は「子供が小さくて何かとうるさいこともあるかと思いますが、そのようなときはご遠慮なくおっしゃってください」とあらかじめ伝えておくと、多少、子供が騒いでも多めに見てもらえるかもしれません。
これが最初から「うるさくすることがあると思いますが、よろしくお願いします」と言ってしまうと、相手に「我慢しろってこと?」と受け取られるリスクがありますので、「ご遠慮なくおっしゃってください」と伝えるほうがベターでしょう。
加えて大事なことを。こちらも一人暮らしの場合は「私も一人暮らしで、帰りも12時を過ぎることが多いんです」のような個人情報を相手に伝えないことが防犯の意味でも大事です(女性はとくに)。そのような場合は「ご丁寧にありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします」という挨拶までにとどめておきましょう。
引越しの挨拶は突然受けることが多いので、不意にそのような場面に遭遇した時のために、心構えがあったほうが安心です。
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