日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2020/03/31 15:32
観測史上最も早く3月14日の桜が開花、22日には満開となった東京。ところが、週末にはまさかの大雪で雪をかぶった桜になった。今年はコロナウイルス蔓延の影響で不要不急の外出は自粛となっているが、そうなる前にたまたま大國魂神社で満開の枝垂れ桜をみることができた。
大國魂神社があるのは、東京都の府中市。京王線の府中駅からJR府中本町駅に乗り換える際に大國魂神社を訪れたところ、ちょうど枝垂れ桜が満開になっていた。
かつての律令制では、各国に赴任した国司は国内の重要な神社に参拝する必要があった。そして、最初に参拝する最も重要な神社を一宮といい、以下、二宮、三宮と続く。この数は国によって違い、二宮までしかない国もあれば、上野国のように九宮まである国もある。
武蔵国は今の東京都と埼玉県の全域に、神奈川県の川崎市全域と横浜市の大部分を含む大きな国で、一宮の小野神社(多摩市)以下、六宮まであった。これらをすべて回るのは大変なため、国府のあった府中市に六宮を合わせて祀る総社として創建されたのが大國魂神社である。そのため、通称六所宮ともいわれた。
なお、武蔵国の一宮は、のちに大宮の氷川神社に転じている。