「私の言うことって、どうしてうまく伝わらないのだろう」
「あのとき言ったことで、なぜムッとされたのだろう」
言葉は、自分が思っていた通りに受け取られないもの。「それを適切に言い換えるとすれば?」というテーマで好評を博したコラムがリニューアル!
職場に限らず、日常会話でもよくある「こんなときどう言えばいい?」という疑問の答えを、テレビ朝日を退社後、フリーアナウンサーや話し方講座の講師として活躍する渡辺由佳氏が解説します!
(毎月第2・4水曜日更新予定)
2019/06/21 11:36
食事会や飲み会の誘いに参加したいのに、どうしても参加できないとき、何と言って断っていますか? たとえば、「その日はダメです!」など、そっけなく断ってしまうと、誘った相手はがっかりしてしまうかもしれません。
【改善前】
その日はダメです。
申し訳ありません、その日は先約がありまして。ぜひ、次の機会には参加させてください。
日本語はとてもNOのニュアンスが強い言葉です。ただ飲み会に行けないと言っているだけなのに、誘った相手を拒絶してしまっているような印象を与えてしまいます。そのような印象を与えないためにも、断るときには次のステップが必要です。
このステップを踏んで、「申し訳ありません。その日は先約がありまして、ぜひ、次の機会には参加させてください」と言えば、角を立てずに断ることができるでしょう。
断る理由については、「社内の飲み会がありまして」などと具体的に言うのと、「先約」と言うのとどちらがよいでしょうか。
多くの場合、「先約」と断ったほうがその後、波風を立てないで済むと思います。なぜなら、具体的に理由を伝えてしまうと「社内の飲み会と私の誘いと、どちらが大切だと思っているのだろう?」などと相手に思わせてし
まうかもしれないからです。
さらに困るのは、出欠を保留にする人です。「まだ予定が立たないから……」と言って待たせてしまうと、そのお誘いを軽く見ているような印象を与えかねません。断るときは、「早めに丁寧に」を心がけたいものです
本連載は、企業の総務・経理・人事向け月刊専門情報誌「企業実務」から一部編集のうえ転載したものです。ご購読・見本誌をご希望、お問い合わせにつきましては下記バナーをクリックしてください(関連会社のサイトに遷移します)。