日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2019/04/02 16:29
先月末にテレビ愛知の「サンデージャーナル」という番組に出演してきた。「愛知県の名字」をテーマにした回で、ついに地方局のローカル枠でも名字だけで1時間番組を放送するようになったとは驚きだ。4月7日には早くも放送されるので、東海3県(愛知・岐阜・三重)の方はそれをみていただくとして、収録終了後、1泊して岐阜方面に出かけてみた。
名古屋市のホテルを6時過ぎに出発して最初に訪れたのは、一宮市にある真清田神社。JR尾張一宮駅から歩いて数分のところにある神社だが知名度はあまり高くなく、県外の方たど「ますみだ」と読めない人が多いだろう。
愛知県の神社として最も有名なのは名古屋市の熱田神宮だ。しかし、熱田神宮は尾張国の三の宮である。かつて尾張国の一の宮であったのがこの真清田神社だ。
そもそも、「一宮市」という地名は、尾張国の一の宮があったことに由来するもので、古来から有力な神社であったことがわかる。なお「一宮」という地名は全国各地の一宮の所在地にあるが、市名となったのはこの愛知県一宮市のみである。
もともとは木曽川沿いにあったといい、「真清田」という名前は、その水利を活かした濃尾平野の水田に因むという。まだ肌寒く人影もまばらな境内には、桜の花がまもなく満開を迎えようとしていた。