「時間の断捨離」最前線

「こうしたほうが早くない?」が口癖の「効率マニア」ことNAE(なえ)さん。

外資系コンサルでIT戦略の策定・実行支援の仕事をするかたわら、日々の仕事で見つけた気づきや役に立った方法論を紹介するブログ「NAEの仕事効率化ノート」が注目を集めています。最近では、20代で徹底したい一生モノの「仕事の基本」をまとめた著書『外資系コンサルは「無理難題」をこう解決します。』も刊行され話題に。

本連載では「無駄な時間をゼロにする『時間の断捨離』最前線」と題して、仕事を効率化するため必要な、あらゆるトピックについて語っていただきます。

著者プロフィール

NAE(なえ) 
 
月10万PVブログ「NAEの仕事効率化ノート」運営者、外資系コンサルティング企業管理職

1980年代生まれ。早稲田大学・東京大学大学院で情報工学を学んだのち、外資系コンサルティング企業に入社。ITを軸とした戦略策定と企業変革に従事。金融業のM&Aに伴うシステム全体像の策定、小売業基幹システムのグローバル展開プランニング、製造業のIT戦略策定など、業界や国内外を問わず億円規模のプロジェクトを多数経験。 
 
その傍ら「テクノロジーの目利き」として、ITの進化に伴う将来のビジネスのあり方や影響を見通し啓蒙する活動に5年以上参画、ここ数年は社内の新入社員研修やクライアント企業の勉強会に講師としても活躍。「清く、正しく、泥臭く」をモットーに地に足ついたコンサルティングを得意とする一方、「こうしたほうが早くない?」が口癖の効率マニアでもある。 著書に『外資系コンサルは「無理難題」をこう解決します。』(日本実業出版社)がある。

頑張って早起きしても、形だけの「朝型人間」は逆に非効率だ

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2018/08/21 16:33

朝を制するものが、人生を制する(photo by はむぱん/photoAC)

効率化マニアの外資系コンサルが教える! 無駄な時間をゼロにする「時間の断捨離」最前線<第6回>

現役外資系コンサルとして膨大な仕事を最少の時間でこなしつつ、月間10万PVブログ「NAEの仕事効率化ノート」も運営するNAEさんに、ビジネスの現場で役に立つ時短術のコツを教わります。今回は、生産性に深く関係する「朝の時間」の使い方について。

ただ早起きするだけの「朝型」になっていませんか? 

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働き方改革の一環として東京都が実施した「時差Biz」や会社の残業抑制の動き、有志がカフェやコワーキングスペースに集まって行う「朝活」など、「朝型」のワークスタイルが流行しています。 こういった流れから「よし、朝型の生活をはじめよう!」と思った人も多いでしょう。

「朝型」は、スッキリした頭で物事を考えられる、とても有用な習慣です。私も始業1時間前の朝8時にはオフィス近くのカフェで仕事を始めています。こうした朝の習慣が定着してから、本業のコンサルティングも、NAE(個人事業主)としての活動も、より成果が出やすくなりました(この記事の原稿も朝の始業時間前に書いています)。

とはいえ、私も最初から朝型の生活にうまく切り替えられたわけではありません。何度も「9時ギリギリ出社」生活に戻ってしまいました。出社前の時間を効果的なものにするには、コツがあることを知らなかったからです。

そこで今回は、私の「朝型失敗パターン3つ」とそれらを乗り越えたコツを紹介します。ぜひ参考にしていただき、ただ早く来るだけの「無駄な朝型」の断捨離にお役立てください。 

失敗パターン1:カフェに行くだけで満足してしまう 

午前8時前にオフィス近くのカフェに入店。あまり人がいないカフェはとても居心地がよく贅沢な時間が流れます。朝活開始前に淹れたてのコーヒーを一口、スマホでニュースやSNSに目を通し……。 

と、気づけば始業時間。結局1時間、スマホを触って過ごしていました。これではスマホ時間が深夜から朝にズレただけ。わざわざ早起きした意味がありません。 
 
こうなった原因は、朝8時にオフィス近くのカフェに来ることが目的となってしまったからです。 易きに流れるのが人間の性です。目的意識なしに心地よい朝のカフェに入れば、リラックスタイムを1時間過ごしてお終いになるのは明らかなのに、知らぬ間に「手段の目的化」というよくある沼にハマっていたのでした。 
 
そこで私は、朝の「時間割」を作ることにしました。 たとえば午前8時~9時=60分なら、15分×4つに区切って、各15分でやることを決めます。前日までに決められなれば、最初の1~2分でざっくり作ります。いわば「朝のToDoリスト」です。

具体的には、私が普段から作っている「1分間日記」の「やること・やりたいこと」欄にその日の朝のToDoを書いています。 「1分間日記とは」、ノートを4分割して

  • 朝に1分、その日に「やること・やりたいこと」を書く
  • 夜に1分、その日の「OKポイント」「改善ポイント」「今日の学び」を振り返って書く 

というもの。 

振り返りを主な目的に書いているのですが、この「やること・やりたいこと」欄に朝の時間割を書くようにしています。これはかなり効果的で、今すぐにでもできることなので、ぜひ試してみてください(詳しくは私のブログにあります)。

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外資系コンサルは「無理難題」をこう解決します。

仕事の手戻りが多い、つくった資料は上司のダメ出しだらけ、議事録がうまく書けない……。こうした悩みを解消し、効率よく仕事をこなすコツを、月間10万PVブロガー&現役外資系コンサルタントが初公開。一生モノの「仕事の基本」が身につく。

著者:NAE

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