「時間の断捨離」最前線

「こうしたほうが早くない?」が口癖の「効率マニア」ことNAE(なえ)さん。

外資系コンサルでIT戦略の策定・実行支援の仕事をするかたわら、日々の仕事で見つけた気づきや役に立った方法論を紹介するブログ「NAEの仕事効率化ノート」が注目を集めています。最近では、20代で徹底したい一生モノの「仕事の基本」をまとめた著書『外資系コンサルは「無理難題」をこう解決します。』も刊行され話題に。

本連載では「無駄な時間をゼロにする『時間の断捨離』最前線」と題して、仕事を効率化するため必要な、あらゆるトピックについて語っていただきます。

なぜ外資系コンサルの「メモ」は美しいのか?

2018/08/08 16:44


それから「数字や人名」。仕事は決断の連続です。決断をうながし、仕事を前に進めるために必要な情報は、メモしてしかるべき重要情報です。数字や人名はとくに重要情報になりやすいので、メモしておきましょう。 
 
たとえば 、
 
・「3年で投資回収できる見込みなら本投資案は承認する」の「3年」 
・「商品部の佐藤さんの意見を聞いてからにしよう」の「佐藤さん」 
 
などです。

これらはどちらも、「仕事の目的」に直結する情報です。会議や会話の1つひとつは、仕事の成果を生み出すためのものです。逆に成果と無関係な行動や情報は無駄ということになります。仕事の成果はなんなのか、その成果を生み出すために、なぜいま、どんな目的でこの会話・会議を行っているのか。それが見えればメモに落とすべき情報も、おのずと見えてくるはずです。

3. 記号を使い倒す 

3つ目のポイントは、記号を使い倒すことです。 
 
箇条書きで整理しつつ、会話の目的や議題に沿ってキーとなる情報のみをメモしようとしても、すべての言葉をメモに落とすのは難しいことが多いものです。

とくに専務や役員レベルともなると、発言の情報濃度が非常に高い場合が多く、意思決定にまつわる重要なロジックや情報が目白押しになるため、メモを取ること自体のスピードを高めないと立ち行かなくなります(情報濃度については、拙著『外資系コンサルは「無理難題」をこう解決します。』のCHAPTER2でも詳しく解説しています) 。
 
そこで活用したいのが、記号です。たとえば私は、

・因果を示す矢印「→」 
・疑問を示すクエスチョンマーク「?」 
・OK/NGを示す「○×」  
・ToDoにはチェックマーク 
・決定事項には星マーク「☆」 

など、独自のルールを設けてメモの効率化をはかっています。 
 
メモは自分しか見ないものなので、ルールは全部自分で決めて大丈夫です。自分が読めて意味がわかるメモを最速で書けるルールを、ぜひ作ってみてください。

メモは「記録」ではなく「要約」ととらえる

ご紹介した方法で実際にメモを取ってみると、かなり難易度が高いことだと気づくでしょう。言葉が端的で、パッと見るだけで理解できる。箇条書きの項目と項目の粒度がそろっていて、親子項目間の論理構造がはっきりしている。このような「美しく整理されたメモ」は、小手先のテクニックだけで書くことは難しいのです。 
 
だからこそ、紹介したルールを守る練習をしてほしいのです。

最後に、情報が整理された箇条書きの美しいメモは、ほぼそのまま議事メモになります。このメモがあれば、独自ルールで使った記号を人が読んで分かる言葉に書き直すだけです。早く情報共有できるぶん、参加者がアクションを早く起こせます。議事録作成にかけていた1時間が、まるまるあなたの仕事時間になります。  
 
たかだメモ、されどメモ。「メモは記録ではなく要約」と肝に銘じ、少しずつ鍛錬を積み上げることで、仕事の基礎力・思考力、スピードはどんどん上がっていきます。無駄を捨てる行いとは、自分を鍛える行いでもあるのです。 
 
以上、「メモの無駄を断捨離」というテーマで最前線からお送りしました。