日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2018/07/23 15:48
猛暑の中、各地で高校野球の地方大会の熱戦が繰り広げられている。今年は第100回大会ということで、甲子園に出場できる代表校の数も史上最多の56校。とはいえ3500校を超える出場校からみれば狭き門だ。
山梨県に帝京三高という高校がある。ソフトバンクの茶谷健太選手など、プロ選手を4人も輩出している強豪校だが、なぜか甲子園には1度も出場したことがない。この帝京三高が、2008年以来10年振り3回目の県大会決勝に進出した。しかも、主将が「東小橋川」という名字の選手なので、ネットの中継で決勝戦を視聴した。
野球中継のいいところは、名字をきちんと読んでくれることだ。パンフレットは読みまでは書いてないし、ネット情報では不安だ。しかし、テレビ放送では本人に確認をとって正確に紹介している。
東小橋川選手は埼玉県の出身だが「東小橋川」という名字は沖縄の先島諸島にある極めて珍しいものだ。「東」は沖縄では「あがり」と読むことが多い。太陽が東から上がるからで、逆に太陽が沈む「西」は「いり」と読む。
そして、この「あがり」は先島諸島では「あり」となることがあり、「東小橋川」は「ありこばしがわ」と読む。先島諸島では他にも「東新川(ありあらかわ)」「東久部良(ありくぶら)」といった名字がある。