日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2018/05/28 14:10
NHK「西郷どん」は舞台が奄美大島に移っている。幕府の目をくらまして安政の大獄から逃れるために、名前も「菊池源吾」と変えて奄美大島に流された西郷隆盛は、島北部の竜郷村の豪農の娘愛加那と結ばれ、やがて菊次郎・菊子という二人の子どもをもうけた。
しかし、井伊直弼が桜田門外で暗殺されたことで再び中央への進出を試みる薩摩藩は、隆盛を3年で鹿児島に召還した。ただし、藩の決まりで、島妻である愛加那は島を出ることができず、二人の子どもも西郷家に引き取られている。
2人の子どものうち、菊次郎は数奇な一生をどることになる。今後、ドラマ「西郷どん」でどのくらい登場するのかはわからないが、先走ってその後の人生を記すと、9歳で西郷家に引き取られ、12歳で米国留学したが、帰国後17歳で西南戦争が勃発して従軍。宮崎県延岡の和田峠で右足に銃弾を受けたことから膝から下を切断した。このため同地からの撤退では取り残され、新政府にいた伯父の従道のもとに投降した。
戦後は米国留学の経験もあったことから外務省に入り、再度アメリカに留学した。その後は外交官として活躍したのち、明治37年から6年間にわたって第2代京都市長をつとめている。