日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2018/04/24 09:19
19日のNHK「日本人のおなまえっ!」で、日本一早い出席番号は、という視聴者の「あい」さんからの疑問を放送した。
番組では大阪府の「鴉(あ)」さんが登場したが、テロップにもあったように、この方は中国籍。また、ネットで検索すると「亜愛一郎(あ・あいいちろう)」という人名がWikipediaに掲載されているが、これは泡坂妻夫の推理小説の登場人物で実在しない。
「鴉」というのは中国でもかなり珍しい名字らしい。今後「鴉」さんが帰化すると日本にも「あ」さんが生まれることになるが、今のところは「あ」さんはいなさそうだ。
「あ」さんはいないが、「阿」という名字は実在する。ではどう読むのかという、2種類の読み方が確認されている。昭和24年に東京に柳橋保育園を設立し、その後も養護老人ホーム「尚和園」や特別養護老人ホーム「緑寿園」などを開設、57年には東京都名誉都民にも選ばれた故・阿観心氏は、「阿」を「ほとり」と読んだ(フルネームは「ほとり・かんしん」)。
また、天台宗の円融寺住職や、天台宗宗務総長をつとめた阿純孝氏は「阿」を「おか」と読む。なお、中国にも「阿(あ)」さんがいるので、そのまま帰化すれば「あ」さんが誕生することになる。