日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2018/02/13 10:53
平昌オリンピックの、女子フィギュアスケート団体ではカナダが優勝したが、注目が集まったのがOAR(個人資格で参加したロシアの選手)の、女子ショートプログラムのメドヴェージェワと、フリーのザギトワという2人の女子選手だった。
メドヴェージェワは自身の持つ記録を破る81.06点の世界最高得点をマーク、ザギトワは15歳という年齢に加え、すべてのジャンプを後半に固めるという作戦で高得点をたたき出して話題になった。この2人の名前には共通点がある。それは2人とも名前が「ワ」で終わることだ。これは偶然ではない。
ロシア人の名字は「イワノフ」など「フ」で終わるものが多い。一方、メドヴェージェワの綴りはEvgenia Medvedeva、ザギトワはAlina Zagitovaと、いずれも末尾は「va」である。ロシアでは名字にも女性形があり、「フ」で終わる名字の家の女性は、その末尾に「a」をつけて「~ワ」となるのだ。
つまり、メドヴージェワはメトヴェージェフ家の女性で、ザギトワはザギトフ家の女性ということになる。この他、アイスダンスのボブロワ(Ekaterina Bobrova)選手や、ペアのタラソワ(Evgenia Tarasova)選手も「va」で終わる。
しかし、ペア女子フリーに出場したザビアコ選手は、Natalja Zabijakoと「a」では終わらない。実はザビアコ選手はエストニア出身でロシア人ではないからなのだ。