夜ごと、さまざまな場所で行なわれている「宴会」。
しかし、中には「まったく盛り上がらない」「参加者が全員メンドクサイと思っている」「幹事が何をすればいいかわかっていない」という宴会も多いとか。そんな宴会をボクメツするため、「宴会を通じて世の中の役に立つ」との使命に(勝手に)燃える1人のオトコが立ち上がった!?
「お酒を飲んでただ騒ぐだけ」の宴会は今日でおしまい。ビジネスにも役に立つ宴会のいろはをご紹介します。
2017/07/28 16:12
まいど、カワちゃんです。いよいよこのコラムも最終回をむかえます。前回の「史上最も残念な宴会」の記事では新人幹事A君の数々の失敗例に対して、たくさんの「それ、あるある!」といった声をもらい、あらためて幹事って難しいものだなと実感しました。
きっとはじめはみなさん、「あちゃー」な失敗をして悩みながら成長しているのですね。
これまで宴会について様々な視点から書いてきましたが、最終回のテーマは 「最高の宴会」について!
「最高の宴会」と聞くと、「高級ホテルでの宴会」や「クルーズ船でのシャンパン宴会」などを想像されるかもしれません。しかし、私のいう「最高」とはそういった外見的に豪華なものではありません。
ビジネスマンにとっての「最高の宴会」をイメージしてみてください。たとえば、宴会を開催したことによって共に働く者同士の絆が深まり、チームや個人の成果につながり、結果として会社や組織に大きなメリットが生まれる。そんな宴会が「最高の宴会」といえるのではないでしょうか。
これは決して難しいことではありません。幹事のちょっとした気配りとひと工夫で、参加した皆の記憶に残る「最高の宴会」にすることができます。
今回は、実際にあった「最高の宴会」のおかげで、チームの業績が劇的に上がった例を紹介します。最後までおつき合いいただけたら嬉しいです!
舞台はとある会社、メンバー8名の新規事業開発営業部です。
このチームのメンバーは、朝に出社してきてもお互いに挨拶もしない、言葉をかわしても要件のみ。そんなチームでした。先輩が若手に指導することもない放任主義。あまりにもチームとしての結束感がなく、一匹オオカミの集まりでした。
その原因は、メンバーが様々な部署から集められた人員で構成されており、世代も得意なジャンルもバラバラ、皆が周りを気にかけない職人気質だったからです。他部署の人からも「なんか、雰囲気が暗いねぇ」といわれる始末。
そんな現状に、部のリーダーは悩んでいました。チームの業績は、毎年目標に対してあと一歩のところまではいくのですが、結局は未達成。リーダーは常に「何かが足りない」と考えていたのです。
リーダーは思いました。
「忙しさを理由に、メンバーと全然向き合っていなかった……」「彼らも、互いの関係が浅いと感じつつも、諦めてしまっているている。何かのきっかけがあれば……」
ある会議の時でした、リーダーは思い切って皆に問いました。
「このチームの本当の力は、みんながもっている経験や技術をアイデアとして出し合い、融合することで発揮されると思う。でも今はまだ関係性が希薄なままでそれが実現できていない。お互いをもっと理解するにはどうしたらいいと思う?」
すると「コミュニケーションも必要とあればその都度とってます」と、あるメンバーから冷たい一言が発せられます。
ただでさえ重苦しい会議の時間です。雰囲気はさらに沈んでいきます。
そして、「そもそもメンバーのこと知らないし……」という言葉が出たとき、ある新人C君が手を挙げました。
「お互いのことを知るには、『宴会』がいいと聞いたことがあります。私はせっかくならみなさんのことをもっと知り、毎日楽しく仕事がしたいです。私が幹事をやるので、1度宴会をしてみませんか?」
ここから「最高の宴会」へのサクセスストーリーが始まります!