日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2017/06/19 10:07
6月18日、元SMAPの草彅剛、香取慎吾、稲垣吾郎の3人がジャニーズ事務所を退所することが発表された。このうち草彅剛は、新聞社など一部のサイトでは「草なぎ」とひらがな交じりで書かれていることがある。
これは、「彅」という漢字がJIS第二水準では表示できないことが理由だ。現在ではUTF-8という国際規格のコードが標準となっており、この規格ではほとんどの漢字を表現することができる。しかし、それ以前使われていたJIS規格では使える漢字に制限があり、「彅」という漢字は対象外だった。そのため、古くから稼働しているシステムでは、こうしたJIS外の文字は使うことができず、ひらがななどで代用することになる。
こうしたJIS外の文字を使った名字を名乗る人はたくさんいるが、「草彅」は「㓛刀」(くぬぎ)と並んで最もよく使われるJIS外漢字を含む名字だろう。
「くさなぎ」のルーツは地名で、「くさなぎ」地名は各地にある。由来は「剣などで草をないだ」というもので、「草薙」と書くことが多い。ところが、秋田県では弓を使って草をないだという伝説があり、そのために秋田県では「彅」という難しい漢字を使うのだ。
こうした特殊な漢字を使っているのには、ちゃんと理由がある。