夜ごと、さまざまな場所で行なわれている「宴会」。
しかし、中には「まったく盛り上がらない」「参加者が全員メンドクサイと思っている」「幹事が何をすればいいかわかっていない」という宴会も多いとか。そんな宴会をボクメツするため、「宴会を通じて世の中の役に立つ」との使命に(勝手に)燃える1人のオトコが立ち上がった!?
「お酒を飲んでただ騒ぐだけ」の宴会は今日でおしまい。ビジネスにも役に立つ宴会のいろはをご紹介します。
2017/05/12 16:18
まいど! 宴会の達人、カワタナオキです。今回は「宴会の世話役」、つまり“幹事”についてです。新人のみなさんが部署に配属をされ、初仕事として宴会の段取りを任されることがあります。
「新人に、宴会の仕切りを任せるなんてムチャ振りじゃん!?」
頼まれた若手はこう思うかもしれません。しかし、実は指示をする上司、先輩達は、決して意地悪をしたいとか、自分がラクをしたいと思っているわけではありません。宴会幹事を通じて、「この新人はどんな仕事の進め方をするのか?」「ビジネスの基本となるホウレンソウができるのかを見てみよう」といった思惑があるのです。さらに、幹事役はたくさんの人とコミュニケーションをとる必要があるので、若手が顔を覚えてもらえる機会になるのと同時に、本人の成長にも期待しているんですね。
もちろん、「急に幹事って言われても……」と困ってしまうことでしょう。開催日は迫ってくるのに、まだ何も決まってないし……、と気ばかりアセってじわじわと追い詰められ、脂汗がにじみ出てくるような心境になってきます。
ここで意識したいのが、「幹事がイヤだ」「気乗りしない」理由です。このイヤイヤの原因は、「面倒だ」だからじゃないんです。「幹事のやり方、楽しみ方を知らないだけ」なんです。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」と言います。「そもそも宴会幹事とは何か?」を意識して進めることで、あなた自身が楽しめ、そして幹事役があなたにもたらしてくれるスキルが、これからの仕事にも有利に働いてきます。その取っ掛かりとなるものが、宴会に必要な「三種の神器」です。
私がみなさんに目指してほしい宴会幹事とは、次のような姿です。
主催者が希望した宴会を
最適なメンバーとともに企画・実行し
自らが幹事として創意工夫することで
さらなる魅力的な宴会にしていくプロデューサー
このような幹事になるには、「企画」「段取り」「仕切り」の3つを押さえておく必要があります。これらは宴会を成功させるための「三種の神器」ともいうべきものであり、「企画」は宴会の内容を、「段取り」はそこから必要な数々の準備を、そして「仕切り」は当日の進行を指します。
私の経験上、この3つのトライアングルがしっかりとバランスよく構成されていれば、自然に宴会は成功へと向かっていきます。
この中から、今回は「企画」について紹介していきましょう。
はじめて幹事を任されたとき、若手にありがちな「企画」段階で戸惑うことトップ3と、その解決策を1つずつ見ていきます。
圧倒的に多いのがこの悩み。いきなりスタートからつまずくパターンですね。何をどうしたらいいのわからず、まるで「はじめての受験勉強」の状態です。
この解決策は、「幹事が決めるのではなく、上司に決めてもらう」ことです。
ここでは、仕事でも重要なホウレンソウの「ソウ=相談」が必要になってきます。特に、若手のうちはすべて自分で決める必要はありません。最高責任者の主催者(上司)がキーマンなのです。上司にすべてを委ねてしまいましょう。
まずやるべきことは、最高責任者に対して、「具体的にどの辺りの日にちで開催すればいいでしょうか?」と素直に聞いてしまうことです。宴会は、基本的に「会社の行事」という側面があるので、業務が最優先です。最高責任者である主催者が日程を決める際、必ず「超繁忙期には開催しない」のが原則でしょう。
また、親切な主催者であれば、「●●という理由でこの時期は避けたほうがいいね」など、くわしく会社の事情も教えてくれたりします。請求処理が溜まりやすい月末月初は除く、全員参加のグループミーティングがある日の夜は開催しやすい、など、会社特有のケースも多々あります。
主催者は過去からの経験で、春夏秋冬、どのタイミングで宴会を行なうべきかを頭の中にインプットしています。そうした考えを聞いて、宴会の日程を調整していけばいいのです。