人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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ドラフト指名選手の名字

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2016/10/24 11:58

(photo by Michael Flippo/fotolia)

20日、今年もプロ野球のドラフト会議が行われ、全部で115人の選手が指名された。先週紹介した流通経済大の生田目投手がまさかの指名漏れで、全国に難読名字「生田目」が知れ渡る機会を失った。そこで、指名された選手の中から珍しい名字を紹介しよう。

プロ野球選手は地方出身者が多く、例年かなり珍しい名字の選手が多いのだが、今年の指名選手にはなぜか珍しい名字の選手は少ない。

最も珍しいのが宗接(むねつぐ)唯人選手(ロッテ7巡目)の名字。兵庫県宍粟市独特の名字で、宗接選手も宍粟市の波賀町の出身。もう一人、広島3巡目指名の床田(とこだ)寛樹選手の名字も珍しく、こちらは大阪から瀬戸内海沿岸に点している。この2つが今年指名された選手のなかでは双璧だ。

次いで、DeNA4巡目指名の京山将弥選手の名字も少なく、この名字は愛知県から福岡県にかけて点在している。この3つが極めて珍しい名字といえる。

この他では尾仲祐哉(DeNA6巡目)の名字も1万位以下で珍しい名字だが、珍しいといえるのはこの4つだけ。一般的にはあまり目にしない「源田」(西武3巡目)や「種市」(ロッテ6巡目)は、全国ランキング5000位以内で普通の名字の範疇に入る。

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