日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2016/01/12 11:09
大河ドラマ「真田丸」第1回では、武田勝頼の家臣が次々と織田・徳川方に寝返り、ついには最後の砦とすべきだった岩殿城の小山田氏にも裏切られて路頭に迷うという、武田氏没落を象徴する有名な場面が放映された。
武田氏の家臣は、穴山氏のように武田氏を惣領とする甲斐源氏の一族や、甲斐国をルーツとする武士が多かったが、小山田氏は真田氏と同じく他国の出身である。小山田氏は桓武平氏で、ルーツは東京都町田市の小山田。鎌倉時代初期に長男と二男が北条氏に滅ぼされたことから、三男が甲斐に逃れたのが祖と伝える。
戦国時代には甲斐東部を本拠として武田氏の重臣である一方、北条氏からはルーツの地である武蔵国小山田の地の領有を認められていたともいわれる(異説もある)。また、3代続けて「信有」と名乗っていたことから各人の事績は混乱しているなど、今一つはっきりしない一族である。
声優・高木渉が演じる小山田茂誠は、小山田一族として信有とともに勝頼を裏切ったが、真田信幸の姉を娶っている関係からのちに真田氏に仕え、江戸時代には松代藩重臣となっている。その際、小山田信有と同族だと差しさわりがあったのか、信有とは別系統の小山田氏である、と自称した。