日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。
交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。
2015/07/21 12:36
高校野球の地方大会には、その地方独特の名字の選手も多く登場する。甲子園には出場できなくとも、注目選手は予選の段階でスポーツ紙などに取り上げられる。
7月3日付の中日スポーツに写真入りで取り上げられた、魚津工の漁大希選手。「漁」という名字は関西にもあるが、これらの多くは「りょう」なのに対し、富山県魚津の「漁」は「すなどり」と読む難読名字。
これは、漁師のことを古語で「すなどり」といったのがルーツで、難読名字には、古語が由来というものは意外と多い。「台」で「うてな」、「転」で「うたた」と読むのも、古語を知らないと読むことはできないだろう。つまり、それだけ名字の起源は古いことになる。
一方、16日付の西日本スポーツに大きく掲載されていたのが、鹿児島県れいめい高の好打者、火ノ浦明正選手。難読ではないが、「火ノ浦」はかなり珍しい。鹿児島県長島町にごくわずかだけある名字で、こんな機会でもないと目にすることは難しそうだ。
「ひのうら」という名字は他にもあり、「日野浦」が新潟県や北海道にある程度まとまった数がある他、「樋之浦」「火之浦」も「火ノ浦」よりは多い。