人名・地名 おもしろ雑学

日本で一番多い名字は佐藤で、2番目が鈴木といわれています。しかし、「本当?」と思っている人も多いのではないでしょうか。東京の周辺に住んでいる人は違和感がないでしょうが、関西の人だと、一二を争うのは山本と田中だろう、と思っています。

交通が便利になって、東京からだと、離島や山中を除いてほとんどの所に日帰りできるようになりました。でも、日本は狭いようで、まだ地域差は残っています。そんな日本を名字や地名からみつめ直してみたいと思っています。

著者プロフィール

森岡 浩(もりおか・ひろし)

姓氏研究家・野球史研究家。1961年高知市生まれ。土佐高校を経て早稲田大学政治経済学部卒。学生時代から独学で姓氏研究を始め、文献だけにとらわれない実証的な研究を続けている。一方、高校野球を中心とした野球史研究家としても著名で、知られざる地方球史の発掘・紹介につとめているほか、全国各地の有料施設で用いられる入場券の“半券”コレクターとしても活動している。

現在はNHK「日本人のおなまえっ!」解説レギュラーとして出演するほか、『名字の地図』『高校野球がまるごとわかる事典』(いずれも小社刊)、『名字の謎』(新潮社)、『日本名字家系大事典』(東京堂出版)など著書多数。

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高校野球100周年での怪物

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2015/06/22 10:49

高校野球の地方大会が開幕した(photo:マシーン松/ペイレスイメージズ)

今年2015年は、1915年に夏の高校野球が始まってからちょうど100年となる(当初は中等学校野球)。途中で戦争による中断があるため、大会の回数は97回だが、100年ということでいろいろな催しも企画されているようだ。

さて、その高校野球も20日には沖縄と北海道で開幕、続いて各地で組み合わせ抽選が始まっている。そうしたなか、注目されているのが第1回大会にも出場していた名門早実に現れた1年生スラッガー清宮幸太郎だ。

中学時代にはリトルリーグで投打にわたって活躍して世界一。今春早実に入学すると、春季大会でははやくも早実で3番打者として活躍、準々決勝ではホームランも打ってスポーツ紙をにぎわせた。父は往年の名ラグビー選手として有名なヤマハ発動機の清宮克幸監督である。

ところで、この「清宮」という名字は関東独特のもので、千葉県を中心に、東京・埼玉・茨城・神奈川の5都県にのみ集中している。おもしろいのは、最も多い千葉と茨城が圧倒的に「せいみや」なのに対し、東京・埼玉・神奈川は「きよみや」が過半数。清宮選手の父克幸は大阪出身なのだが、そのルーツは東京・埼玉・神奈川のいずれかの可能性が高い。

入学2か月で早くも12本のホームラン。ホームランの数が多ければプロでも活躍できるというわけではないが、将来が楽しみな選手ではある。

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